遺産相続手続きを代行する際の費用・報酬

遺産相続手続きと一言で言っても、遺言書の作成から、不動産登記の変更、遺産分割での揉め事の解決、相続税の支払など普段は全く関わりの無い手続きが多くあります。その手続きを亡くなってから10ヶ月以内に行わなくてはなりません。自分で抱えて時間が経過してしまったり、漏れがあって後で多額の税金を支払わなくてはならない場合もありますので、そういった事を防ぐためにも専門家を上手に活用して、スムーズに遺産相続手続きを完了させましょう。 とはいえ、弁護士や司法書士など、普段からあまり付き合いが無い場合は費用面の心配も付きまとうところです。ここではそれぞれの手続きの相場をご紹介します。

相続税の申告書作成と税務アドバイスを代行する費用

相続税の申告書作成と税務アドバイスは、税理士の仕事です。税務アドバイスとは、そもそも相続税を自分が払う必要があるかの判断や、遺産分割の際の税務面の資料作成・アドバイス、相続税の延納や物納についてもをお願いすることができます。相続人が多い場合や、相続財産が多い場合は申告が煩雑になりますので、税理士に依頼することを検討することをオススメします。

初めて税理士への依頼をする場合は、金融機関や、知合いからの紹介など信頼できる人から教えてもらうのが良いでしょう。税理士といっても相続を専門にしている方を見つけるようにしましょう。できるのであれば、複数の税理士に見積もりを出してもらい、内容を比較するのがベストです。

税理士に支払う報酬は、明確に定められてはいません。基本的には相続財産評価額の0.5%から1%ぐらいが目安です。例えば、相続財産が1億円なら報酬は50万円~100万円、10億円なら報酬は500万円~1000万円となります。実際に税理士に報酬金額を提示された際に、自分の相続財産の1%を大幅に超えるようであれば、詳細内容の提示を求めましょう。

相続トラブル解決のための費用

亡くなった方の借金が大きく、相続放棄したい、遺言で遺留分を侵害された、遺産分割協議がまとまらない…など、相続は「争族」とも言われるほど親族同士のトラブルが発生する場面でもあります。税理士にも得意分野があると書きましたが、弁護士にも得意分野が存在しますので、相続に明るい税理士に紹介してもらうのが良いでしょう。

相談内容は揉め事の規模にもよりますが、一般的には相談料30分毎に5,000円からが目安で、報酬は相続財産の10%~15%が目安となっております。依頼内容によって、日当や交通費、手数料も発生しますので、きちんと確認して、身近な弁護士に相談するようにしましょう。

相続した不動産登記手続きを代行するための費用

相続で土地や建物、貸家などを受け取った場合には、不動産登記の名義を変えることが必要です。遠くの土地を相続した場合は、その土地を管理する法務所に書類を提出する必要がありますので、そういった手続きを一括して請け負ってくれるのが司法書士です。

司法書士への報酬は、相続した不動産土地評価額の約4%と言われています。したがって、2,000万円の土地の場合は8万円、約5万円前後になるでしょう。しかし、それぞれの司法書士によって金額は異なりますので、きちんと確認を行うことをおすすめします。また、報酬金額には交通費や日当、手数料が含まれておりませんので、その点もきちんと確認をしてください。

土地や家屋の適正価格を知るための費用

相続時に最も問題となるのが不動産です。現金であれば分割することも容易ですが、預貯金がなく、不動産のみ残された場合などはその評価額が問題となります。そこで依頼するのが不動産鑑定士になります。適正な価格を判断してもらうことで、相続財産の総額を正しく把握することができます。

料金についての統一した規定はありませんので、注意が必要です。ただし、基本的なルールとしては鑑定報酬額は、対象不動産の評価額によって比例します。また、報酬額は宅地・農地・宅地の借地権など9つのカテゴリに分類され、そのどのカテゴリに属した不動産を鑑定してもらうかによっても報酬額が変動します。不動産鑑定士に心当たりがないという方は、インターネットで地域を入力して身近な鑑定士を検索することも可能ですので調べてみてください。

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