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ホワイトウッドは建築には使えないのか?
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ホワイトウッドをネットで検索すると建築に使用するのはとんでもないことの様に書かれています。ホワイトウッドは、利益至上主義の結果とか、耐久性無視とか、過激な文章が見られ、絶対に使ってはいけない材料の様に書かれていますが、私は短所だけ取り上げてその材料を否定するのは短慮かと考えています。全ての材料に長所と短所があります。その特徴を見極めて適材を適所に配置する事をお勧めしています。
ホワイトウッドは、北欧・北米のスプルース等の白い木肌を持つ木材の俗称です。それを積層材(LVL材)にして構造材として日本に広く出回っています。
湿度の少ない地域で育った木で、癖が無く安価で、杉や桧と同等の耐力がありながら、湿度やシロアリに弱く、値段ばかりが注目され、間違った使い方をされてしまったばっかりに、日本では使ってはいけない木材の様に考えている人もいます。
湿気対策や蟻害に対処する為、ホワイトウッドのLVL材に薬注加工を施し、耐久性をホワイトウッドより高めた製品も出回っています。耐久性が高いのはそれで良い事なのですが、それも薬剤を染み込ませている為、アトピーやシックハウスに過敏な方にはお勧めは出来ません。
ただ結局は、杉や桧の無垢材を構造材として使うしかないと考えるのは早計です。予算に余裕のある場合はそれでも構いませんが、ローコスト住宅を考える場合、建設費は小さな予算の積上げですから、僅かな贅沢も結果として大きな予算オーバーとなります。
要は、ご自分やご自宅の環境にマッチした材料を選定して、使う場所の特徴も吟味して、そこに合った工法で建物を構築していくことでしょうね。
たとえば、私なら建築主の依頼でホワイトウッドを構造柱として、どうしても使用したいと云われれば、外張り断熱を選択します。外部からの雨水の浸入を極力抑えるためです。そしてその上で外壁廻りの内装の仕上げを行わず、完成時でも室内に柱が露出している様なデザインを行います。壁面内結露を防ぐ為です。こうすればホワイトウッドの弱点である湿気の侵入を防ぐ事が可能となり、万が一シロアリ被害に遭った時でも簡単に対処出来ます。
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