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人に決断を迫る方法
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先日、メールで間取り相談を受けました。
間取りが気に入らないとの事です。間取り図面が添付されているので、拝見すると敷地や家族構成を考えると、悩むほど悪い間取りとは思えません。恐らくこの間取りに行き着くまで相当、業者とのやり取りがあっただろうと伺える間取りです。それでも幾つかの欠点を上げて解消する方法が見つからないと悩んでおられる様です。条件整理してみると発想を変える事により全く新しい展開も見えなくは無いのですが、自らでその条件を否定されます。
この相談者は、現行の間取りに気持ちが決まっていてそれでも尚、決断がつかず悩んでおられるのです。
この相談者さんは、頭の良い方だと思います。文系的な思考がすごく発達されている様にお見受けしました。文系的思考の中には、口にした決断は撤回すると自己否定につながると云う論理回路が組み込まれています。典型が政治家の発言です。前言を撤回することは汚点であり、ともすれば政治生命を絶たれるほど重大な出来事です。
理系の人間は前言を翻すのを全く苦にしません。数字を頼りに判断しますので余条件が変化すると数字は180度異なる結果を得ることに、日常的に接している為です。
そこで、相談者さんの決意を促す為にあえて、否定されている条件の良さを強調した内要を返信しました。文系回路の発達した方には耐えられない事です。ご自分の意思を強調されて現行の間取りがやはり良いと返事が帰ってきました。
一つの決断を下すのに時間のかかる人がいます。悩んでいる内要を肯定しても悩みは尽きません。否定して初めて、悩んでいる事の些細さに気づく事もあるのです。
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