福味 健治(建築家)- コラム「耐震等級」 - 専門家プロファイル

福味 健治
木造住宅が得意な建築家。

福味 健治

フクミ ケンジ
( 大阪府 / 建築家 )
岡田一級建築士事務所 
Q&A回答への評価:
4.6/71件
サービス:2件
Q&A:135件
コラム:934件
写真:2件
お気軽にお問い合わせください
06-6714-6693
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ

グループ

専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

耐震等級

- good

●免震構造住宅 2013-02-07 08:36

最近耐震等級と云う言葉だけが一人歩きしています。宣伝文句で耐震等級と云う言葉だけが氾濫している状態です。
耐震等級とは何を指して、どうすれば取得出来るのでしょうか。

耐震等級とは「住宅の品質確保促進に基づく法律」(品確法)と云う法律の中に登場する法律用語です。
建築基準法で、構造に対する最低の基準を明記してありますが、あくまでも最低の基準のため、構造的に優良な住宅を定義する必要から、耐震等級と云う言葉が生まれました。
建築基準法をクリアする等級を、耐震等級1
地震に対し、建築基準法で定める基準の1.25倍の強度を、耐震等級2
地震に対し、建築基準法で定める基準の1.5倍の強度を、耐震等級3
と定めたのです。

耐震等級は、建築基準法を理解していれば、誰でもその等級を目指す事が出来ますが、誰が行っても同じ結果になるとは限りません。構造設計者の実力や、条件設定の違いでバラバラな結果が出てしまいます。これでは、客観的な指標とはならないので、品確法のなかで住宅性能表示制度と云う制度を定め、第三者機関が計算された構造等級が満足出来るものかどうか、客観的な評価をします。そうして評価された建物のみが耐震等級○○の家と表現することが出来るのです。

ところが、最近は建築基準法の1.25倍とか1.5倍と云うところだけがクローズアップされ、第三者機関の評価を受けずに、耐震等級○○と勝手に謳っている物件を目にする様になりました。酷いケースになると、建築基準法の基準の1.75倍の強度があるから、耐震等級4だとか、2倍だから耐震等級5だとか宣伝しているケースも見られます。
法律には、耐震等級は3までしか明記されていません。それには理由があり、構造等級ばかりを上げてしまっても、トータルバランスとして、優良な住宅にならない為です。
しかも、客観的評価を受けると言う大前提が崩壊して、独りよがりの等級になってしまっています。

耐震等級○○の家と謳っている家があれば、必ず住宅性能評価書の有無を確認しましょう。客観的な評価を受けている家しか、耐震等級○○の家とは名乗れません。

カテゴリ 「●免震構造住宅」のコラム

縦揺れで家が潰れるか(2013/11/10 23:11)

失礼な電話(2013/09/18 08:09)

カテゴリ このコラムに関連するサービス

メール相談 新築・増改築のご相談

住宅性能表示制度や長期優良住宅やエコポイントにも対応する、環境とお財布に優しい住まいの提案

料金
無料

経済的な熱損失計算(性能基準)で、次世代省エネ基準を取得できる提案をします。
構造等級3を基本にご相談いたします。木造三階建て等で行う応力度計算も自社で行いますので、意匠と構造の齟齬がありません。
また、IAU型免震住宅設計資格取得者として、免震住宅等の相談も行っています。

新築・増改築のご相談
プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真