対象:マナー
お断りするときの言い方について質問があります。
私はお客様にお断りするときに「~致しかねます」と言っているのですが、「それって、できるの?できないのどっち?」と言われることがあります。
社内の他の社員もそういう経験があるようで、曖昧に伝わるから「致しておりません」「できません」とハッキリ言った方が良いのではという意見もありました。
でも、お客様に通じないと仕方ないので「できません」と言った方がよいのでしょうか。
正しいのは「致しかねます」なのに、なんだか腑に落ちません。
補足
2010/08/03 13:48具体的には、お客様に商品の発送で「3日以内のお届けは致しかねます」と言うときなどです。
真夏の小夏さん ( 島根県 / 女性 / 43歳 )
回答:4件
「致しかねます」+肯定的な表現でお伝えしましょう
こんにちは、真夏の小夏さん。インタープロスの竹上順子と申します。
真夏の小夏さんのように、問題意識を持ち仕事をなさっているのは素晴らしいことだと思います。
正しい日本語で、相手にわかりやすくお伝えするにはポイントがありますので押さえていき
ましょう。
まず、お断りの言い方ですが、やはり「致しかねます」が良いでしょう。
「できません」「行っておりません」といった否定は、受けたお客様にとって、きつい言葉
で接客用語としては適切ではありません。
一旦「致しかねます」と言った後に、瞬間に意味が理解できず、「なに?」という反応を示
される方へは、肯定的な言い回しの説明を付け加えます。
例えば、「3日以内の商品のお届けはできない」ということを言う時であれば、
小夏さん:「申し訳ございません、3日以内のお届けは致しかねます」
お客様: 「えっ?できないってこと?」
小夏さん:「はい、申し訳ございませんが、商品のお届けには、5日ほどお時間をいただき
ますので、今からお手続きいただきますと、お手元に届きますのは、8月○日
ごろでございます。申し訳ございません」
「できません」は一切使わず、できない状況を肯定的な言い回しでお伝えしましょう。
すると、お客様は、「断られた」という印象より、「このくらいかかるんだ」ということが
意識に残り、仕組みをご理解いただけることにつながります。
お客様にお伝えしたいことは、「できない」ということではなく、「このようにするとでき
る(このくらいでできる)」ということです。
ですので、お伝えしたいことを強調する方法で言うということです。
「できません」は、きつい印象となりますので、冷ややかに言う言葉グセのある方が使われ
ると、ご案内全般が「上からモノを言う」という印象となってしまいます(悪くすると、ク
レームにつながります)
お客様全てがお分かりにならない言葉ではないと思いますので、お断りの際の言葉として
「致しかねます」を標準にお使いいただくとよいかと思います。
回答専門家
- 竹上 順子
- (研修講師)
- 代表取締役
We’ll move into action For you・・・
変化する時代の中にあっても、 不変である“心の豊かさの実感” と“成長できる喜び”を、仕事を通じて実現していきます。先人の教えを現代の求めに応じて変化させ、社名の考え方、双方向(Interactive)繁栄(Prosperity)を実現します。
徳永 美佳
マナー講師
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クッション言葉を取り入れて!
お客様へのお断りは、あまり気持ちのいいものではありませんよね。
ご質問の『致しかねる』は間違っておりません。
但し聞く側が、『致す』の後には『致します』の肯定形が来ると期待しているかもしれませんね。
『できません』よりは『出来かねます』などという表現もあります。
いずれにしても、勘違いを招く表現ですとよりお客様の気分を害してしまうこともあります。
■さてお断りに必ずセットで必要な言葉があります。
それは【クッション言葉】というものです。
クッションのように、お気持ちをやわらげてくれるものです。
お断りの場合
『大変申し訳ございませんが、』
『お手数をおかけしますが、』
『ご面倒をおかけしますが、』
など、相手の気持ちを和らげる言葉を先に伝えます。
いきなり、出来ない旨を伝えらっるより、心に余裕が生まれます。
そのことで、お客様も次にくる言葉が、お詫びやお断りだと予測することができますね。
そうしたら『致しかねます』も正しく伝わるのではないでしょうか。
■さらにお断りには【代案】をお伝えすることも大切です。
先ほどの例ですと『大変申し訳ございません。』
「3日以内のお届けは致しかねます」
『4日いただけますと、お届け可能でございます。』
など、具体的にお伝えする。代案は2つ以上あるとお相手に選択させることもできます。
■最後に、代案をのんで頂いたら
『ご理解ありがとうございます。』
『ご協力ありがとうございます。』
などと、感謝の気持ちをお伝えする事を忘れずに。
クッション言葉を取り入れる事で、お断りのストレスが
少しでも軽減されることと思います。
佐野 由美子
ビジネススキル講師、マナー講師
1
併せて素直にお詫びの言葉を。
小夏さん、こんにちは! おつかれさまです。
確かにお客様に「お断り」する時の言葉づかいには、とても神経を使いますよね。
私もこれまで、レストランの接客現場や予約のお電話をお受けする際に、上手く誠意が伝わらないで、相手の気分を害してしまった経験があります。
どうしてもお客様のご希望に添えない時には、
「大変申しわけございません。あいにく・・・」
「ご希望にお応えできなくて大変恐縮ですが・・・」
「このたびはお役に立てませんで大変申しわけございません」などと
まずは素直に心からのお詫びをお伝えしています。
やはり、どんなにわかり易いからといって、「できません」とは言わないようにしています。相手の気持ちになったら、あまりにもそっけなくストレートすぎる否定になってしまいますから。これは避けた方がいいですね。
そしてもうひとつ大切なのは、そのままのご希望に添えなくても、可能な限りの代案をご提案させていただく姿勢です。
「もしよろしければ、こういうやり方もございます」
「このようなかたちでしたらご用意できます。(ご利用いただけます。) いかがでございましょうか? 」 など。
「何故できないのか?」の理由があれば、お伝えした方が納得いただけますね。
お客様の立場になって、出来る限り親身なご提案を差し上げられれば、たとえご意向に添えなくとも、お客様を苛立たせてしまうことは減るはずです。
「致しかねます」と言う時には、必ず誠意を込めた「素直なお詫び」の言葉をセットで使ってみてください。
これからも小夏さんの温かい対応を応援しています!
菊地 朋子
イメージコンサルタント
3
自分に置き換えて考えてみる!
真夏の小夏 さん、はじめまして。
chambre de tresor 菊地と申します。
確かに、お断りの応対は、大変気を使いますし、難しいですよね。
まずは、もし自分がお客様の立場だったら・・・と考えてみます。
どんなことも、自分がされたり、言われたらどうか、
を前提に考えてみると分かりやすいと思います。
「致しかねます」や「できません」は間違ってはいませんが、少し拒絶感が
ありますよね。
ですから、必ず初めに「お急ぎのところ申し訳ありませんが・・」
や、「大変申し訳ありませんが・・・」などやんわりと、お断りの前置きをいれます。
それから本題に移って、「お届けは最短でも4日以降になりますが、いかがなさいましょう?」また「お届けは最短でも4日かかってしまいますが、よろしいでしょうか?」
などのように、お客様にお伺いをたてながら、こちらの都合も盛り込みます。
そして、最後に「ありがとうございます。」ときちんと誠意を見せることで
納得いただけると思います。
電話応対や、接客などは、どれも人と人とのやり取りなので、気持ちがあればきっと相手にも届きます。
ですから、自分がされて感じ良いと感じる応対の仕方を心がけてみましょう。
きっとそれが、いつしかお手本とされる<素敵な人>になると思いますよ♪
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「言葉づかい・敬語」に関するまとめ
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言葉づかいに自信がありますか?正しい敬語を知っていますか?
ビジネスシーンで使う敬語でお悩みの方は多いのではないでしょうか?メールの宛名の書き方から上司へ報告する際の言葉づかいなど気を使いますよね。また「宜しいでしょうか?」「宜しかったでしょうか?」はどちらが正しい?「~しても大丈夫ですか?」は使っても良いの?など接客する場合も迷うことが沢山あります。 気をつけて話しても正しい言葉づかいを知らないと咄嗟に出てきません。専門家から正しい敬語、言葉づかいを学んで身につけませんか?
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