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リーダーに必要な「論理」と「感情」の使い分け

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み

 もう10数年も前の話になりますが、ある大先輩の経営者から、「普通の人がやりたがらない仕事、苦労することが見えている難しい仕事を、自分の部下にやらせるとしたら、お前ならどうするか?」と聞かれたことがあります。

 

 当時の私は、「一緒に汗を流すと約束する」「精一杯の支援策を伝える」「具体的なやり方を事前に考える」など、「相手が納得するまで説明するしかない」というようなことを答えたと思いますが、その方からは「いや最後は感情だよ」と言われ、自分の考えがまだまだ浅いと思い知らされた記憶があります。

 

 そこで言われたことは、もちろん論理的な説明は絶対に必要で、それをできるだけ丹念に行うべきだが、最後は自分の気持ちを心を込めて話すことでしか、相手からの納得は得られないということでした。

 

 「力を貸してほしい」「俺の顔にめんじて」など、最後は感情に訴えるしかなく、そのためには、常日頃からの相手とのコミュニケーションを図り、良いことは後押しをして支援し、悪いことは注意をして正し、そんな中で築いた信頼関係がなければ、いざという時にキツイ頼みごとなどはできないということでした。

 

 「説明はロジカルに、お願いは感情で」と言われましたが、これはどんな規模のグループであっても、リーダーの振る舞いとして必要なことなのだろうと思います。

 いくら仕事だからといって、組織では上司の指示に従わなければならないからといって、信頼できない上司には、やはり従いたくはありません。無理強いばかりの上司、いばる上司、強引な上司などの威圧型や、人任せな上司、やる気がない上司、ヒラメ上司などの無責任型などはその典型でしょう。

 

 私自身はこういう上司に出会ったことがなかったので、そんな人はめったにいないと思っていましたが、コンサルタントとしていろいろな企業に関わるようになってからは、「うちの上司が・・・」などと、この手の上司の愚痴を聞くことが結構あります。

 

 もちろん誤解や言いがかりもあるでしょうが、少なくとも部下からはそう思われてしまっている訳で、部下との信頼関係がうまく作れない上司は、実は結構存在しているようです。これでは「論理」と「感情」を使い分けるところまでには至らないでしょう。

 

 納得を得るためには、「論理」と「感情」の両方が必要で、そのためにするべきことは、やはりお互いの信頼関係作りだということです。また、その方法は決して難しいことではなく、「約束を守る」「嘘をつかない」「相手を尊重する」など、人として当たり前のことがスタートです。

 しかし、上司・部下のような関係になると、このあたりに甘えが出たり、おろそかになったりすることがあるのではないでしょうか。

 

 リーダーには「論理」と「感情」の使い分けが必要です。そして、それを活用できるようになるためには、日頃の信頼関係作りが大切です。リーダーの立場にある人は、そのことを心に留めておく必要があると思います。



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