対象:住宅賃貸
二年前の八月から、一軒家を借りて住んでいます。大家は義父の友人です。
私たち夫婦は、子供が出来たこともあり、主人の会社のファミリー寮に引っ越しを考えていたのですが、二年前に義父が、大家である父の友人に、タダでいいから家を借りてくれと言われたそうです。人が住んでいる方が家が傷まなくていいと。一度義父は断ったのですが、再度言われた為、友人だからとはいえタダという訳にはいかないからと、義父が五万の家賃を提示し、それでお互い納得したようなのですが、契約書作成をお願いしても、大家が、俺がいいと言うんだから契約書は要らないと言い、契約書は作れなかったそうです。結局、口約束とはいえ、実際に住む私たちは契約の場には同席することなく父たちの間で話がついたからと引っ越しをしました。その後、挨拶には夫婦そろって行ったのですが、その場でも契約の話はなく、お世話になります、よろしくお願いしますという話で終わっています。ところが、子も産まれ、頼る人もいない全く知らない土地に越し、やっと落ち着いてきた今突然、大家から家賃を10万にすると言われました。10万払えないなら8月で出ていけと。8月で二年になる、これ以上お前らの世話をする義理はないと言ってるそうです。私どもとしましては、引っ越し代もありませんし、こんな急な話はあんまりではないかと思っています。この事について相談したい話したいと主人が大家に連絡しても、会う必要はないと言って会ってももらえません。一方的な話のみです。義父が連絡しても同じ対応です。私としましても、このまま納得することなど到底無理な話なのですが、大家と義父の友人としての信頼関係のみでの契約だったので、契約書がないことで今後どうしたらいいかわからず相談させていただきたいのです。私たちにはどのような権利があるのか。何も出来ず、大家の言うままに出て行くしかないのか。立ち退き料はもらえるのかなど教えていただきたいのです。
正直こんな大家とはさっさと縁を切りたいので、ここに住み続けたいとは思っていません。
せめて次の家が決まるまでここに同じ家賃で住めないのか?引っ越し費用など請求出来るものがあるなら請求したい!どうかご回答おねがいいたします。
補足
2010/06/24 14:26・敷金礼金はありません。そのかわり、家は、私たちが入居する前に借りていた人が壊したガスコンロや網戸などもそのままでクリーニングもされてませんでした。
・家賃の滞納などは一切なくきちんと払っています。
・家も修繕こそあれ、破損は一切ありません。
・大家は、私たち夫婦が借りる事を前提ではじめから義父と話しています。
hayamaさん ( 千葉県 / 女性 / 32歳 )
回答:4件
大家とのトラブル
2年前の8月から賃貸開始であれば今年の2月より前に立ち退きの依頼を少なくとも大家サイドはしなければなりません。
下記借地借家法を参照ください。
(建物賃貸借契約の更新等)
借地借家法第26条第1項
『建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。』
つまり、更新拒絶通知(立退き通知)は6ヶ月以上前にしなければならず、その条件を満たさない突然の立退き通知は無効、賃貸借契約は問題なく更新されます。また、6ヶ月以上前に通知すれば当然に更新を拒否できるのではなく、第28条記載の正当事由が必要になります。
正当な事由を貸主側が示さない限り更新拒否は難しいのです。
よってこの場合はまずは配達を証明する方法等で郵便を送り、一方的に「こちらは暫く上記の法律に基づき住ませて頂くが、2年以内に出て行く」と伝えられたら宜しいのではないかと思います。その際に5万の家賃は必ず継続的に払い続けてください。(法務局へ供託するにしても、本人口座に払うにしても…そうしないと自分が不利になります。)
書面が無いのが弱い点ではありますが、法律上は守られるはずなので公的なところへ相談されたら良いと思います。引っ越し費用に関してはちょっと微妙かと思います。取れるとしても相当大変で「費用対効果が低い」と思います。(千葉簡易裁判所や市町村の窓口等へご相談を)
千葉簡易裁判所はこちらです。
http://www.courts.go.jp/chiba/about/syozai/chibamain.html
評価・お礼
hayamaさん
遅くなり申し訳ありません。
大変勉強になりました。
ありがとうございました。
回答専門家
- 向井 啓和
- (東京都 / 不動産業)
- みなとアセットマネジメント株式会社
みなとアセットマネジメントの向井啓和 不動産投資のプロ
東京圏の資産価値が下がりにくい高収益物件の一棟買いなら弊社にお任せください。資金計画から損害保険まで一貫した不動産投資アドバイスを行います。また、金融機関出身の向井啓和の経験を活かし銀行からの投資用ローン融資提供します。フルローン相談
口約束でも契約は有効です。
はじめまして。フェスタコーポレーションの後藤と申します。
大変ですね。ご心労をお察しいたします。
質問の文章を拝見する限り、貸主は当初、使用貸借(賃料が無料の契約)にしようとしたとのことですが、結局、毎月決まった賃料を受領するという一般の賃貸借契約に変更したとのことですし、民法上、口頭でも契約は成立することから、現在の賃貸借契約は有効であると思われ、Hayamaさんは居住する権利(借家権)によって守られていると思われます。
この場合、貸主は基本的には賃貸借契約を解除する為には、正当な理由が必要で、半年前に借主に伝える必要があります。
よって、現段階においては、
1.hayamaさんは、すぐに出て行く必要は無いと思われます。
2.法律上、貸主からの契約解除には、「正当事由が必要」で、「半年前に借主に通知をしなければならない」というにもかかわらず、半年より早期の解約に応じても構わないということであれば、引越にかかる費用等は請求が可能であると思われます。
しかし、ポイントは、5万円という賃料設定が周辺相場に比べ、どのくらい乖離しているかであるかと思いますが、例えば相場の半分以下であるなど、相当安い賃料で借りられていたのであれば、引っ越し費用などは請求しにくいかもしれません。
また、費用請求などで弁護士を利用するのも手ですが、その場合、正式に代理人として交渉を依頼する他に、法律相談(30分5,000円くらい)などを利用して、専門家としての意見やテクニックを聞き、法的な指示を受け、その指示に従って行ってみるのも良いと思います。
以上、少しでもご参考になれば幸いです。
評価・お礼
hayamaさん
遅くなり申し訳ありません。
わかりやすいアドバイスありがとうございました。
回答専門家
- 後藤 一仁
- (東京都 / 公認不動産コンサルタント)
- 株式会社フェスタコーポレーション 代表取締役社長
30年の経験を活かし、不動産を通じてあなたを幸せにします。
本来、不動産は心を豊かにするもの。そんな不動産の何となく見えにくい部分を公正・透明に、わかりやすい言葉で説明し、依頼者様が安心して楽しく、必ず目的を達成できるように、家族が取引する時のような気持ちでアドバイスさせていただいております。
佐嘉田 英樹
不動産コンサルタント
6
借家権で保護される
hayamaさん、はじめまして。不動産コンサルティング会社のACMプランナーズの佐嘉田です。
世の中には、いろいろな大家さんがいますが、少し無茶を言われる方のようですね。
質問文を読む限り、まず、この家を借りるにあたって、口約束であっても貸主・借主の合意があって借り始めている以上、契約は有効です。そして、賃貸借契約書を作成していないとなると、両者の暗黙のもとで、民法、借地借家法、その他慣習に基づいて解釈されることになります。
そこで、hayamaさんは借主としての義務(例えば家賃を払う等)を果たしている以上、借家権を主張することができ、貸主側から立ち退きを請求するためには、正当な事由がなければならない、ということになります。家賃値上げに関しては、近隣相場との関係もありますので、相場との乖離はどの程度あるかがポイントになると思います。
いずれにしても、相手が話し合いの場に出てこない以上、弁護士を代理人に立てるなどして交渉すれば、無理な要求もおさまると思いますので、ご検討されてはいかがでしょうか。
評価・お礼
hayamaさん
遅くなり申し訳ありません。
わかりやすいアドバイスありがとうございました。
浅井 佳
宅地建物取引主任者
2
ご苦労お察しいたします。
こんにちは。不動産セレクトショップサイトR-STORE(アールストア)の浅井と申します。
現在のご状況、ご苦労お察しいたします。
結論から言うと、何らかの請求を法的にしたい!ということであれば、法律の専門家にお手伝いをお願いした方がよろしいかと思います。実はそれくらい複雑な問題を孕んでいます。
まず契約書が無いということに関しては、契約は口頭でも成立するという原則がありますので、「契約がなかった」ということにはなりません。
また、今回の場合5万円という家賃を受け取っていたという事実がありますので、その事実も契約の存在を「追認」していたと見なすことができると思われます。
また、2年という期間についても、当初の合意がなかったのであれば、「期間の定めのない契約」ということになり、借地借家法の観点からは、大家さんに正当事由がなければ契約の解除はできません。日本の借地借家法は賃借人の権利が非常に強いので、無理に退去を要求されているのであれば、引越し費用等のご相談も可能と推測されます。
ただし、5万円の家賃が周辺の相場から比べて、明らかに安すぎるということになると、話は違ってくるのではないかと思われます。
契約自体が賃貸借契約ではなく「使用貸借契約」だと見なされる可能性があるからです。使用貸借契約というのは、親族など特別な信頼関係があることを前提とした契約です。もし、今回のケースが使用貸借であると見なされると、hayamaさんは大家さんの退去要請に伴い退去する義務があります。通常の賃貸借か、使用貸借か、どちらと見なされるのかがポイントになると思われます。
これに関しては、最終的には裁判で争ってみないとわかりません。
もし、徹底的に争って白黒つけたい!というのであれば、これ以上は弁護士に相談されるのが良いでしょう。
私も似たようなケースで子供が生まれた瞬間「出て行け!」といわれたことがあります。当時は法律知識もなく、生まれてきた子供に申し訳なく、悔しい思いをしたことを思い出しました。
hayamaさんのご苦労は本当にお察しいたします。しかし、裁判というものも大変です。悔しいとは思いますが、きれいさっぱり忘れて引越しし、新しいスタートを切るのも一手だと思います。私は泣く泣くそうしましたが、今では快適に暮らしていますし、子供も元気でよかったと後悔はしていません。
ご参考になれば幸甚です。
浅井
補足
浅井です。使用貸借は無償が条件ですから、今回は普通賃貸借(契約書なし)になりますね。私の勘違いです。申し訳ございません。それ以外の部分をご参考ください。
評価・お礼
hayamaさん
遅くなり申し訳ありません。
アドバイスいただき、大変勉強になりました。
(現在のポイント:2pt)
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