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「仕組みが変えられない」といういろいろな理由

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験

 

 ある上場企業の人事の方と情報交換をさせていただいた中で、その会社の人事制度の話題になりました。

 

 全面改定してから数年たち、当初のコンセプトからずれてきていることがいろいろあるそうです。制度見直しや改訂が必要になってきているとのことですが、「実はそう簡単には制度を変えられないんです」とおっしゃいます。

 

 よくよくうかがうと、グループ内の子会社が社内システムの開発、運用、保守を行っているそうですが、人事系のシステムは何かと使い勝手が悪く、小手先のつぎはぎでいろいろアレンジしているのだそうです。

 そんな中で人事制度を改訂するとなると、いよいよ小手先の対応では立ち行かなくなってシステム変更が必要になるが、そのコストがあまりに膨大になることが明らかであるため、簡単には手をつけられないのだそうです。人事制度上の課題はある程度明らかで、やりたいことの方向性ははっきりしているが、社内システムとの兼ね合いでそれができないとのことでした。

 

 「人事制度を主幹する立場としては困りますね・・・」と同情するしかありませんでしたが、企業規模がそれなりに大きくて、社内のIT化が進んでいるような企業であればあるほど、人事制度に限らずこんな悩みがあると聞きます。応用が利かない仕組みにも大きな問題があると思いますが、すべての業務を把握しているわけではないそれぞれの担当者が、そこまで何でも見通して対応するのが難しいことも確かです。

 

 これを解決しようとすると、どうやって経営陣を納得させるか、どうやって予算を取るかなど、社内の政治的な話になってしまい、課題解決の必要性とか、本来あるべき姿がどうかというような話ではなくなってしまいます。

 

 中小企業で人事制度を扱う場合、こんな制約にハマることはめったにありませんが、企業のステージが違うと悩みどころも違うものです。

 できることなら、あまりこういう状況にはならないようにしたいものですし、部門間のコミュニケーションが取れていて、このような形にはならない企業が、本当に力がある企業なのかもしれないと思います。

 

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