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「うちは特別だから」という会社の話

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験

 人事や組織開発の支援をしていると、主に社長や役員、管理職の方々からときどき言われることがあります。それは「うちの会社、業界、職種は“特別だから”」というものです。

 

 確かに会社の特徴は10社あれば10通り、どんな会社もみんな特別です。似ている会社はあっても、まったく同じではありません。特別でない会社があるとすれば、それは「何も特徴がない会社」となりますが、そんな会社があるはずはないでしょう。謙遜のニュアンスを含んで、「うちは特徴がない会社」と言っていることもありますが、それは商品やサービスなどの面からそう言っていることが多いです。

 良いことも良くないことも、何かしらの特徴はどんな会社にもあり、社風も組織の成り立ちもみんな違いますから、「特別」でない会社はありません。

 そういう意味では「うちは“特別だから”」というのは間違いないことです。

 

 ただ、「特別だから」と言われる場面の多くは、例えば一般論や他社事例などで示されたものを、自分たちの会社に受け入れられない、もしくは受け入れたくないと思った時です。「うちの仕事は特別」「うちの業界は特別」「うちの会社は特別」といい、だから「その事例は当てはまらない」「うちには合わない」「それはできない」となります。

 

 確かに一般論や他社事例を鵜呑みにしてもうまくいくはずがなく、「合わない」「当てはまらない」が正しい時もあります。他の会社でうまくいったから、効果があったからといって真似をして、結果的に失敗した会社は、私もたくさん見てきました。

 特に人事や組織作りの中での一般論で、「これが絶対」というものはほとんどありません。他社の成功事例をそのまま持ちこんでも、同じような成功を得られるとは限りません。

 

 しかし、人事・組織の世界でいわれる一般論や事例の多くは、「必ずうまくいくとは限らないが、7割くらいの確率で効果が見込まれるはず」というものです。一種の「原理原則」や「定石(セオリー)」と捉えても良いかもしれません。

 

 例えば、スポーツの世界であれば、人によって体格も体力も性格も違いますが、早く走ろう、遠くまで投げよう、高く飛ぼうなどと思ったとき、そのやり方には一定の原理原則があります。「こうやった方がおおむね効率が良い」「目標に到達できる確率が高い」というセオリーです。

 早く走るために、後ろ向きや四つんばいで走る人はいません。競技のルールが変わったり、道具が進化したりする中ではセオリーも変化していきますが、その時点でのより良い方法、すなわち「原理原則」は必ず存在します。

 

 同じように、人事や組織作りの中でも、この「原理原則」「セオリー」があります。環境が違っても、その考え方に則った施策をとれば、良い方向に向く確率が高い、マイナスの働くリスクが低いというものです。その中には業界や業種、職種にかかわらず当てはまる普遍的なものもあります。

 どんな業態、業種でも、働いているのは人間なので、認められて褒められればうれしいし、その方がやる気が出ます。反対に理不尽な強制や不公平な扱いをされれば、やる気は失われてしまうでしょう。

 認められて悲しい人や、不公平がうれしい人は、どんな特別な会社にも存在しないはずです。

 

 このように、「特別」でない会社はない一方で、「原理原則」が当てはまらない会社もありません。

 一般論と言われるものは、当てはまるケースが幅広いなど、それが一般化された理由があります。自分たちが「特別だ」と言ってそこから目をそむけるのは、決して好ましくはありません。

 

 「できない」「合わない」と安易に否定せず、まずは一般論の「原理原則」を受け入れて見て、それを自社なりのアレンジしていくことが、人事・組織の改革には早道だと思います。

 

 

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