八納 啓造(建築家)- コラム「安く手に入る郊外の標高の高いエリアの家を手に入れるリスク」 - 専門家プロファイル

八納 啓造
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八納 啓造

ヤノウ ケイゾウ
( 建築家 )
株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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安く手に入る郊外の標高の高いエリアの家を手に入れるリスク

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省エネ住宅を作る知恵 省エネ住宅の基本的な考え方 2015-08-31 13:06

【光熱費を削減させるために知っておきたい話3】

1.光熱費を削減させるために知っておきたい話 1

2.マンション暮らしから木造一戸建てに引っ越すときに知っておきたいこと

とこれまで話をしてきましたが、光熱費が、生活においてどれくらい影響するかということを知ってもらいました。

今回はもう少し、違う事例をお話ししましょう。

市内に比べて標高が高いエリアに近年完成した住宅団地。市内よりも土地の相場も安く、どうにか住宅ローンを組んで念願のマイホームを手に入れた人たちの中で、予想もしていなかった「光熱費+医療費+交通費」の出費で、やむを得なくマイホームを手放しているケースを見受けます。

具体的にはこうです。

市内よりも標高が高いこの敷地は、市内に比べて平均気温が2~3度低く、さらに手に入れたマイホームの断熱性能が低かったために、市内で暮らしていた時に比べて、光熱費が月2万円近く増額。さらに、健康を害して病院に行くケースが増え、月々の医療費がかさみます。

また、ある家族では、トリプルパンチのように子供の行く高校が、離れた場所に決定したため、月1万円以上の交通費がかかり始めました。

こうなると、月々の支払いは3~4万円増えてしまいます。住宅ローンを収入から見てぎりぎりで組んでいた人は、支払える見込みがつかず、貯金を取り崩しながら支払うか、すぐにでも手放さないといけない状態になってしまいます。

このような事例はあまりニュースに上ることがありませんが、私たち温熱環境の設計を研究している設計&工務店グループなどでは、この問題を深刻だと捉えています。もし同条件のマイホームを手に入れようとしているようでしたら、もう一度住宅ローンシミュレーションをし直すことをおすすめします。

次回は、家づくりにおいて光熱費をコントロールする方法をお伝えしましょう。




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