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夏はエアコンをOFFにするともったいない?

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省エネ住宅を作る知恵 省エネ住宅の基本的な考え方

【光熱費を削減させるために知っておきたい話5】
 ※1年半ぶりの更新です。お待たせしました

1.光熱費を削減させるために知っておきたい話

2.マンション暮らしから木造一戸建てに引っ越すときに知っておきたいこと

3.安く手に入る郊外の標高の高いエリアの家を手に入れるリスク


とこれまで話をしてきました。光熱費がどれだけ生活を圧迫する可能性があるのかを実感していただけたかと思います。


今回は、前回に引き続き、家づくりにおいて光熱費をコントロールする方法の後半をお伝えしましょう。
まず光熱費はどんなものから成り立っているでしょうか?


1.一般的な家電製品の電気代

2.照明代

3.エアコンの冷暖房費

4.給湯


などが基本的に大きな項目です。

前回は1、2をお伝えしました。

では3に移ります。

「3.エアコンの冷暖房費」ですが、家の断熱&気密性能に大きく作用される部分もありますが、エアコン自体の性能による、光熱費の金額差もかなり大きく出てきます。 近年は、とても性能のいいエアコンも出ています。2010年以前のエアコンに比べると2016年時点でエアコンの性能自体が2倍以上良くなっています。

ざっくりとした話ですが、もし10年以上前のエアコンを使っているようでしたら、買い替えによる光熱費の軽減で、購入費は約5年ぐらいで元がとれる計算になります。

仮にエアコンの寿命が10年だとしたら、買い替え時に、光熱費の削減費用でエアコンが買えるくらいになるでしょう。

さて、最後に「4.給湯」についてです。
まずは下記の円グラフをご覧ください。
 


この資料は、住環境計画研究所編「家庭用エネルギーハンドブック2009年版」 財団法人省エネルギーセンターのものですが、光熱費に関わるエネルギーの源別が左のグラフ、そして右のグラフは用途別を示しています。

ここで着目していただきたいのは、給湯にかかっているエネルギー量です。
給湯のエネルギーは、「照明・家電・その他」のトータルのエネルギー量とさほど変わらないことが分かると思います。さらに、私たちが普段気にする「冬季の暖房」は給湯の6割程度。

そしてびっくりするのは「夏の冷房」は全体の2%しかないという事実です。

近年は、熱中症でなくなる方も増え、その一つは「冷房を入れずに我慢している」ことも原因の一つと言われています。ですが、この表で見る限り「冷房を我慢する」ことは、 全体のエネルギー量からすると微々たるものだということが分かるかと思います。

その観点からも、冷房を節約することは、心身とのバランスを考えて判断したいものです。
個人的には、夏は快適になるように冷房を使うことをお薦めします。 

さて、話を給湯に戻します。
日本人は、お風呂で湯船につかる習慣があります。その分だけ諸外国に比べて給湯にかかるエネルギー量が圧倒的に多くなっています。

普段できることは「出来るだけ、まとまった時間にお風呂に入る」ことで、追い炊きを減らすことなどが挙げられますが、それ以外には近年性能がグっと高まった「太陽熱給湯機」をつけることもお薦めです。

太陽熱給湯機は、一般的なもので40~50万円ぐらいが相場ですが、光熱費の差額で約5~10年ぐらいでその費用が回収できるといわれています。※詳しくは、それぞれの製品で取り扱っている会社にコストシミュレーションをしてもらうといいでしょう。

今回は、3と4の話をしましたが、光熱費削減の方法は、5年10年先のことを見越した話が中心でした。
家を手に入れるとき押さえておきたいポイントですので、ぜひ覚えておいてください。 






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