対象:リフォーム・増改築
飲食店用に建築されて8年くらい経過している物件なのですが、売りに出ているのでリフォームして居住用にできないかと考えています。
店舗から居住用にリフォームする場合、どうしたら良いのか分からない点がいくつかあります。
1、一階の床が道路より少し高い程度でほぼフラットに近いのですが、居住用にする場合、床を上げなければいけないのか?
2、店舗の場合、壁や天井に断熱材が入っていない場合はあるのか?
3、電力メーターが120Aとなっており、太い線が引き込まれているが、アンペアを落とせるのか?
4、その他、店舗から居住用にする場合に付帯する可能性の高い工事はあるのか?
5、店舗から居住用へのリフォームは一般的に良く行われるか?
分かる部分だけでも教えていただけると助かります、よろしくお願いします。
akiestさん ( 東京都 / 男性 / 45歳 )
回答:3件

Ongram
内装デザイナー
-
株式会社オングラムです。
ご投稿頂いた質問に関してご返信させて頂きます。
1、一階の床が道路より少し高い程度でほぼフラットに近いのですが、居住用にする場合、床を上げなければいけないのか?
A:住居にする場合に床を上げなくてはならない訳ではありません。床を上げる必要があるか否かは主に水廻りの配管の取り回しの必要があるか否か決まってきます。床を上げる工事に関しては、"デザイン的な要素を持つ段差”ではない限り、ほとんどの場合は”設備工事の影響で床を上げざるを得ない"場合が多いです。道路より少し高い程度でほぼフラットな状態なのであれば『雨仕舞』にも注意しなくてはなりません。
2、店舗の場合、壁や天井に断熱材が入っていない場合はあるのか?
A:あります。店舗内装は『居室』としての空間ではない為、断熱材が入っていない場合は多々あります。元々の店舗の業態は何でしょうか?
3、電力メーターが120Aとなっており、太い線が引き込まれているが、アンペアを落とせるのか?
A:可能です。東京電力に申請をし、契約しているアンペアを落とすことができます。
4、その他、店舗から居住用にする場合に付帯する可能性の高い工事はあるのか?
A:既存の店舗の業態(飲食店?物販店?)にもよりますが、店舗の場合不特定多数のお客様に導入を促す為にエントランスを広く設けたり、外から店内の見通しを良くする等、より多くの人に注目してもらえる様に努めます。しかし住宅の場合は逆です。セキュリティーとプライバシーを守り、日常生活を快適に過ごせる様に努めます。現状の状態を見ていないので何とも言えませんが、トイレ、浴室、キッチンなどの水廻り工事や、空調、電気など設備工事は必須項目と言えます。
5、店舗から居住用へのリフォームは一般的に良く行われるか?
A:事例の比率としては、
店舗→店舗>住宅→店舗(事務所)>店舗→住居
の順が一般的な比率ではないでしょうか。
しかし、最近では
『倉庫風の空間で土足で生活したい』や
『住宅に店舗用のカウンターを設けたい』など需要も増えています。
補足
その他気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。
評価・お礼

akiestさん
2014/08/08 09:41とても分かりやすい説明をしていただき、ありがとうございます。
本当に自分の考えは浅かったなと、今更ながら痛感しています。

中舎 重之
建築家
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用途変更による注意点
質問の順序で回答します。
A1:居室の床高には規定があるが、既存の土間コンを利用すれば、特になし。
ただし、近年の豪雨による都市型洪水には、充分なる配慮が必要です。
A2:断熱材は壁にはあるでしょうが、天井にはなし、と考えて下さい。
A3:電力会社に営業用から家庭用に変更する申請をして下さい。
A4:店舗の場合、建物の入口付近と中央部に耐力壁が絶対的不足しています。
間仕切り壁は、補強を兼ねて耐力壁として下さい。
A5:此のケースは一般的とは云えません。
最後に、店舗の場合には、基礎高さ・土台高さが不足していて、
土台と柱が腐食している事も有ります。まず足下を見て下さい。
当方は、既存の木造の耐震補強設計・監理を業務としています。
以上です。 2014.8.8 中舎重之
評価・お礼

akiestさん
2014/08/08 09:45安全面において、店舗は住宅よりも劣る部分があるんですね。
安全のことまで考えておらず、盲点だったと反省しています。
回答いただき、本当にありがとうございました。

中舎 重之
2014/08/08 10:37今こそ、耐震対策を考える時です。
近々、東京湾北部地震が起きると想定されています。
震源地が荒川河口として、荒川を遡り埼玉県熊谷までの川の流域では、
気象庁震度6が予想されます。
国が決めている基準は、震度5強までですので、場所により被害が相当あります。
お客様の計画地が多摩丘陵の方で有れば良いのですが。
参考に、当方のホームページを見て下さい。スーパーフレーム「やすらぎ」にて検索。
2014.8.8 中舎重之

木下 泰徳
アップライフデザイナー
1
目的の違う建物ですから、注意の必要な違いがあります。
こんにちは。アップライフデザインの木下と申します。質問に回答させていただきます。
まず、建物の構造(木造、鉄骨造、RC造等)によっても対応が違ってくると思います。構造を確認してください。
その上で
A1、土足で使用することを想定した空間でなければ、床を上げた方がよろしいかと思います。防湿、断熱、配管スペース等、床を上げるメリットの方が大きいと思います。その際、床下の換気も検討する必要があります。
A2、建物の規模にもより一概には言えませんが、8年前の建物であれば、グラスウール程度の断熱材は入っていると思います。ただし、壁の断熱材は下がってしまっているケースが多く、天井の断熱材は入っていても隙間だらけというケースが多いです。居住用にするのであれば、あらたな断熱計画を立てられることをおすすめします。
A3、他の方の回答と同様、電力会社で対応可能です。
A4、居住用となると、採光、換気の規定から新たに窓の取り付けが必要となる可能性があります。バルコニーの設置も必要になるのではないでしょうか。また水廻り新設のための設備配管経路の検討(特に排水勾配)が大切です。さらに木造であった場合は、構造的な検討がいろいろ必要になります。耐力壁を増やす場合には、基礎、土台、梁等がなければなりません。うまく間取りがとれるかどうかの検討が必要になります。
A5、本来目的の異なる建物ですから、一般的とは思いません。が、店舗併用住宅というものもありますし、近年事務所を居住用に変更するリノベーションも数多く行われています。
かえって個性的な建物ができるかもしれません。ですから必ずしもNGというわけではありません。
以上よろしくお願いいたします。
(現在のポイント:-pt)
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