対象:ペットの医療・健康
ミニチュアダックス オス 2歳 去勢はしていません
1カ月前いんこうの為、去勢をしようと思っていましたが、黒色便がでており低アルブミン、少量の腹水がでており腸炎だと診断されました。
その際、動物病院で急ぎ輸血とステロイド注射をしました。
その後、アルブミンと黒色便は回復していきましたが、
その他は改善が見られず体重が減少(3.7キロ→2.9キロ)し
貧血(HCTが15~20の間)になる。
血液検査ではHCT値15、血液を作ろうとする力は正常
原因がわからない為、他院で内視鏡とCTで病理検査をしました。
病理検査(結腸・回腸・十二指腸と胃からそれぞれ6か所の細胞を検査)には異常がなく正常。
胃から血がにじみ出ているが原因が不明。
CTで胃の筋肉部分に白い物体(1センチ角くらい)があるが、その周囲の病理検査では何もでなかった。
数値は正常だが、ダックスの症状は異常。(元気消失・嘔吐・食欲不振・貧血)の為、開腹をして、病理検査(胃の白い部分)をする必要があるという診断でした。
本人の体力がない為、麻酔をして開腹検査をする決断ができません。
しかし、貧血が進行すると命が危険な為、決断も早急にしなければなりません。
やはり開腹をして、検査をするしか方法がないのでしょうか?
アドバイスをお願いします。
55kokoshuさん ( 香川県 / 女性 / 34歳 )
回答:2件
試験的開腹について
はじめましてアレス動物病院の沖田と申します。
お返事が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
すでに回復されていればもちろん良いのですが、もしまだ症状が残っているのであれば、というお話になります。
貧血、黒色便(上部消化管出血)の検査として思いつくものというと、血液検査、便検査、レントゲン検査、造影検査、エコー検査、CT検査というあたりが挙げられます。
これでも診断がつかないときは最終的にはやはり試験的開腹ということになると思います。
文面からすでにほとんどの検査を実施されたあとのようですので、こうなるとやはり最後の検査は試験的開腹なのかもしれません。
確かに麻酔のリスクはかなり高い血液状態とは思うのですが、もし快方に向かっていないのであれば、待てば待つだけリスクは高くなり、より手出しできない状態になってしまうのではないかと思います。
しいて血液検査などでわからない貧血、黒色便というと中毒くらいではないでしょうか。
ないとは思いますが、ご家族で症状が出る1週間以内に何かしらの広い食いなどがなかったかだけは確認しておくべきかと思います。
これらの症状が出る中毒というと一般的には抗炎症剤(たとえば風邪薬や頭痛薬)、殺鼠剤、ねぎ中毒当たりがよく目にするところです。
特にねぎ中毒に関してはねぎそのものではなく、ねぎ、たまねぎ、ニンニク、アスパラなどねぎ科の植物とともに煮たもの焼いたものなども含みます。
わかりにくいところでケチャップ、ツナ缶の一部、牛丼やすき焼きの肉(ねぎと一緒に煮たもの)、から揚げ(香り付けのガーリックパウダーなど)、ソーセージやハムの一部、焼肉や焼き鳥などのたれなど(洗ってもだめな場合もあります)。
もちろん中毒の可能性がないとのお話の上でこれらの検査に進んでいるのだとは思いますが、お腹を開いて何もなかった、という結論があってはいけないので、念のためご家族で再確認してあげてください。
上記の検査がすでにすべて終わり、中毒の可能性が0というのであれば、私も最後の可能性にかけて試験的開腹をお勧めするところだと思います。
評価・お礼

55kokoshuさん
2011/04/26 20:53アドバイスありがとうございました。
まだ、回復には向かっておりません。
28日に試験的開腹をすることになりました。
可能性として、人間用の消炎剤を誤飲した可能性がゼロではないのですが、
飲み込んだ瞬間も見ていません。
中毒の可能性も何度か獣医師に伺ったのですが、誤飲の可能性がある日から
1カ月も貧血状態が続く中毒はないというお話でした。
食べることに執着がない為(ほとんど食事も食べないので)たまねぎやニンニク等の拾い食いなども性格的にありません。
あさっての試験的開腹で原因がつきとめられ、回復の糸口がみつかれば・・・という思いで
決心しました。
アドバイスありがとうございました。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:血便と低アルブミン数値回復後のHCT値が低い
黒色便は胃や小腸などの上部の消化管からの出血でみられます。
低アルブミンは出血で失われる他、栄養を吸収する小腸の異常でも蛋白質が吸収されず起ることがあります。
それを蛋白漏出性腸症といい、炎症性腸疾患などの慢性腸炎、リンパ管拡張症、リンパ腫などの腫瘍などが鑑別として挙げられます。
内視鏡と病理検査では異常がなかったということですが、内視鏡では空腸など内視鏡がとどかないところがあるのと、
組織生検では粘膜側しか検査できないので、筋肉部分などの深いところは検査できないのです。
CT検査で胃の筋肉部分に異常があったということ、そしてその他の部分に異常がないか見るために開腹して全層生検することはお勧めできます。
お薬の反応が悪く、状態がさらに悪化しているようであれば早めに検査したほうが良いでしょう。
もし出血部位が一部なら、それを取り除くことによって治療できる可能性もあります。
もちろん、低蛋白、貧血の状態だと麻酔のリスク、術後も手術部位がなかなか塞がらなかったりと心配な点が多々あると思います。
輸血は術前・術後十分行えるかどうか病院に確認しましょう。
輸血や麻酔管理がしっかりした病院であれば手術リスクを減らすことができ、より安心して臨むことが出来ると思います。
評価・お礼

55kokoshuさん
2011/04/26 21:00アドバイスありがとうございます。
貧血値もあがってこず、ダックスの元気も回復しないので
28日に試験的開腹をすることになりました。
輸血の準備は万端にお願いしております。
設備が充実しており、麻酔管理などもしっかりしている病院でお願いしております。
ただ、おっしゃるとおり、開腹するのであれば
腸の筋肉部分や内視鏡でカバーできない部分の病理検査ができないか
何度もお願いしました。
しかし、犬の体力を考え
腸の検査は開腹後、視覚的に異常がなければ行いわないと言われています。
ありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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