対象:ペットの医療・健康
キャバリア10才です。
2週間ほど前から食事をしてもすぐ嘔吐し以前はとても活発だったのに日中はじっとしてることが多くなり先週病院に連れて行きました。
レントゲンを撮っても何も映らず帰宅。
しかし今週になっても嘔吐の頻度が増したのでまた病院へ。
検査するとスキルス性胃がんだと言われ、一昨日開腹手術をしました。
開いてみると胃の8割が癌の腫瘍で手の施しようがなくそのまま閉じたそうです。
(胃の細胞を採取し病理検査に出して結果待ちです)
誤飲での嘔吐も考えられるので腸も取出し調べたのですが異物も腫瘍もなくきれいな腸で転移は見られなかったそうです。
胃の入口、出口とも人間の指1本くらいの隙間しかないそうでこれからは流動食になり半年持たないだろうと。(衰弱死になると言われました)
ここで質問なのですが人間の胃がんだと胃バイパス手術をしますよね?
我が家の犬が掛かっている先生は犬には胃バイパス手術は出来ないと言われたのですが本当に不可能なんでしょうか?
ネットで探すと数少ないですが胃バイパス手術をうけた犬の記事を見ます。
とても食べることが大好きな犬でこのまま流動食になり衰弱するところを見ると思うと胸が張り裂けそうです。
少しでも大好きなものを食べて残りの人生元気に過ごしてほしいです。
何かよい方法があれば教えてください。
よろしくお願いします。
補足
2012/04/26 15:09体重は痩せて8kgほど(痩せる前は10kg~11kg)、心臓は少し肥大が見られるが特に問題はないです。
またバイパス手術のメリット・デメリットもあったら教えてください。
aimiv3vさん ( 神奈川県 / 女性 / 31歳 )
回答:2件
犬の胃癌手術について
はじめましてアレス動物医療センターの沖田と申します。
さて胃癌の手術ですが、どれだけの範囲に腫瘍があるか、そしてどの部位にあるかというのが重要となります。
現在のところ胃全摘手術は犬の場合、あまりうまくいかない(予後が悪い)といわれていますので、一般的に胃癌の手術で実施されているのは部分摘出手術です。
ただ、症状が出てきたころにはかなり進行していることが多く、手術のタイミングを逃すことが多いです。
腫瘍の範囲が80%というのはかなり厳しい範囲と思われ、また何よりも入り口付近に腫瘍があるのでしたら、これを摘出するのは困難と思われます。
胃の出口付近は切除しても腸の正常な部分と接合する手はありますが、入口付近を切除し、食道と接合するというのはおそらく不可能です(少なくとも私にはできません)。
実際のところは診てみないと、とは思うのですが、もしかしたら腫瘍が胃の入り口付近にも食い込んでいるため、主治医の先生は手術を勧められなかったのではないでしょうか。
あまりお役にたてる内容でなく、申し訳ありません。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:犬の胃バイパス手術について。
犬の胃の腫瘍の発生率は全体の1%以下と非常にまれです。
中でもスキルス性胃癌は悪性度が高く、進行も早いです。
進行が早く根治的切除が困難な場合、腫瘍の部位にも寄りますが緩和的手術である胃空腸バイパス手術が考慮されます。
胃癌には他にもリンパ腫や平滑筋腫、肥満細胞腫などが発生します。
リンパ腫であれば抗がん剤治療を行い、それ以外の腫瘍であれば外科的な切除を行い治療します。
有効な抗がん剤の報告はほとんどなく、浸潤性や転移にもよりますが悪性度が高ければ外科的に緩和手術を行っても予後は約半年です。
腫瘍の種類によっては、切除できれば約1年ほど生存するとの報告があります。
バイパス手術を行うメリットとしては胃の流出路障害を取り除くことで短期的にではありますが生活の質を改善できる点です。
手術後の合併症として考えられるのは腫瘍がある場所により切除部胃は異なりますが、胆汁が逆流して逆流性の食道炎や胃炎を起こし嘔吐する可能性、今までのように口からの栄養が取れなくなるため吸収不良や栄養不足となる可能性、小腸に直接チューブを通し栄養供給する可能性です。
病理検査の結果と予後、現在の状態を総合的に評価し、愛犬の辛い状況を少しでも改善できる治療をお勧め致します。
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