「予定されていないものこそ“未来”である」という話 - 人事労務・組織全般 - 専門家プロファイル

ユニティ・サポート 代表
東京都
経営コンサルタント
03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:人事労務・組織

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

「予定されていないものこそ“未来”である」という話

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 人事労務・組織
  3. 人事労務・組織全般
社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え

 何年か前のことですが、東京大学名誉教授で、「バカの壁」の著者として知られる養老 孟司さんの講演を聴く機会があり、そのお話からです。

 

 養老氏は、初めに「過去」「現在」「未来」の、それぞれの定義ということからお話されました。

 ここでは、「現在」を単純に“今”としてしまうと、「現在」はほんの一瞬なので、すぐに「過去」となって流れてしまって実質的でなく、本来言っている「現在」とは「手帳に書けるもの」、すなわちすでに予定されているものということで、先のことでもそれに向けて物事が動き出しているというのは「現在」であるというようなお話でした。

 その時は、例えば東京オリンピックはまだ先のことだが「現在」であると言っていましたが、オリンピックはもう1年後なので、今でいえばリニア開業などが、先のことだがすでに予定された「現在」にあたるのでしょう。

 

 さらに、最近よく子供たちの「未来」がない、「未来」が暗いなどと言われるが、それは何でもレールを敷き、見通しを立て、計画しようとするせいで、予定されていないからこそ存在する「未来」を、大人たちが「現在」に変えてしまっているのだと言っていました。

 一昔前までは大人になる前に死んでしまう子供たちがたくさんおり、先がどうなるかわからなかったがゆえに、子供たちの先の予定を立てる事をあまりせず、おかげで「未来」がたくさんあったのだということでした。

 

 何でも予定されていることが安心で良いことのようになっているが、人の死や病気など、絶対に予定できないことは確実にあり、本来の人間らしく生きるためには、予定されている「現在」と、予定されていない「未来」のバランスが取れていることが必要で、特にビジネスの世界では、何でも計画をして見通しを立てようとするが、そうやってわかったことばかりやろうとするのは、自分たちの「未来」をなくしているのだということでした。

 

 この話で印象的だったのは、「自分たちで“未来”をなくしている」というところです。確かに計画として予定されている範疇では、新しいものは生まれてこないでしょうし、不確定だからこそ、それが夢や希望であるともいえます。

 

 これはビジネスでも同様で、何でも計画的に、見通しを立てて行うことばかりが良いことのように言われますが、「予定されていないからこその“未来”」を狭めているともいえます。

 「未来」に抱く夢や希望、ワクワク感、どうなるかわからないという良い意味での楽しみがなくなっているということです。

 

 予定する、計画するということは大事ですが、未確定で見通しがない、「予定されていないからこその“未来”」を少しでも持っていることは、人として必要なことではないでしょうか。

 「わからないから心配」ばかりでなく、「わからないから楽しみ」という考え方が、もっとあっても良いと思います。

 

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / 経営コンサルタント)
ユニティ・サポート 代表

組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。

03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

カテゴリ 「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム

カテゴリ このコラムに関連するサービス

対面相談 【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える

当事者では気づきづらい組織風土の問題をアドバイス。同テーマ商品の対面相談版です。

料金
6,000円

「今一つ元気がない」「何となく一体感がない」など、職場の風土や雰囲気に関する悩みについては、当事者しかわからない事情とともに、当事者であるために気づきづらい事もあります。これまでのコンサルティングで、活気を維持する、活気を失う、活気を取り戻す、という様々な事例、プロセスを見た経験から、会社状況に合わせた原因分析、対策をアドバイスします。(同テーマのメール相談を、より詳細に行うための対面相談です)

【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える

このコラムに類似したコラム

実践を自覚するための「有言実行」 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2014/09/30 08:00)