不動産業者も見落とす、物件購入の落とし穴‐【29:位置指定道路の調査とリスクヘッジ 実践編①】
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道路調査に関してのコラムを以前に書き、位置指定道路に関する注意点を
取り上げてきましたが、今回契約しました、実際にあった物件を題材に、
物件の調査、道路に関する注意点、リスクヘッジする方法について紹介
したいと思います。
まず、道路調査とは何故必要なのかですが、不動産とは建築基準法の道路に
2m以上接道していなければ、原則、未接道となり建物の建築ができません。
その道路とは、見た目が道路状かどうかではなく、建築基準法という法律で
定めらた道路の範囲が、売買対象地の財産境に接しているかどうかです。
意味が分からないことを言っているように感じるかと思いますが、
不動産業界で働く従業員、相場や売り方に関しては不動産のプロ、
5年10年と長く携わっている人でも、いまいち意味が分からない
まま調査して、物件説明して、売っていることがありますから、
後々になって未接道、建築不可と判明してトラブルになることも
あります。
下記のコラムを読んで頂いた上で、今回の問題点を見て頂けたら、
より理解しやすいかと思いますので、過去の実例を基にした注意点を
参照して下さい。
■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは①】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80720/
■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは②】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80721/
■位置指定道路の注意点①【位置指定道路とは】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80976/
■位置指定道路の注意点②【私道であることについて】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-81004/
■位置指定道路の注意点③【未接道・建築不可:突き当たりの敷地について】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84148/
■位置指定道路の注意点④【未接道・建築不可:指定された道路位置のズレについて】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84803/
■位置指定道路の注意点⑤【未接道・建築不可:測量士の間違い】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84815/
■位置指定道路の注意点⑥【建築線による想定外とは】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84881/
では、今回の物件概要ですが、実際に取得してきた物件資料から、
何が問題なのか、観察して頂けたらと思います。
まず、公図と測量図です。本地は787-43と787-9による旗竿型の敷地です。
787-88は、現況の道路幅員が位置指定道路に指定幅員より狭い為、指定幅員を
復元した部分です。
前面にある787-1が現地では道路になっています。
次に、売買対象地の所有者確認の為に頂く謄本
(787-9:接道部分/787-88道路復元部分)と、
建築基準法(1項5号)の道路位置を示す、道路位置指定道路図です。
これらの資料は、どこの不動産会社でも取得しますし、買主に交付します。
そして、一般的な調査や物件説明では、
「今回の売買対象地は、787-43と787-9の宅地部分、787-88の道路復元部分の3筆です」
と説明されます。
更に、位置指定図を見せて「これが建築基準法の道路に関する図面です」と
説明され、契約へと進んでいきます。
しかし、この資料だけを見る限りでも、注意の必要な物件なのです。
次回、この物件の問題点を解説しますので、その注意点を探ってみて下さい。
■不確定な契約条件の注意点-16:位置指定道路の調査とリスクヘッジ 実践編①
http://profile.ne.jp/w/c-105248/
■不確定な契約条件の注意点-17:位置指定道路の調査とリスクヘッジ 実践編②
http://profile.ne.jp/w/c-105459/
■不確定な契約条件の注意点-18:位置指定道路の調査とリスクヘッジ 実践編③
http://profile.ne.jp/w/c-105572/
■不確定な契約条件の注意点-19:位置指定道路の調査とリスクヘッジ 実践編④
http://profile.ne.jp/w/c-105862/
■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは①】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80720/
■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは②】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80721/
■位置指定道路の注意点①【位置指定道路とは】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-80976/
■位置指定道路の注意点②【私道であることについて】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-81004/
■位置指定道路の注意点③【未接道・建築不可:突き当たりの敷地について】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84148/
■位置指定道路の注意点④【未接道・建築不可:指定された道路位置のズレについて】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84803/
■位置指定道路の注意点⑤【未接道・建築不可:測量士の間違い】
http://profile.allabout.co.jp/w/c-84815/
■位置指定道路の注意点⑥【建築線による想定外とは】
このコラムの執筆専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
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