対象:住宅設計・構造
新築一戸建てを前提に横浜市青葉区で土地を探しています。
そんな中で南北に長い土地を見つけたので検討しています(正確には北北東←→南南西)。
閑静な第一種低層住宅地に約210平米で縦に約22m、横に約9m強。南側道路の建ペイ40%,容積率60%です。要境界線より1mスペース。
土地の形から、長方形を3分割した真ん中に家を建てることになると思います。
土地の北側が約3mの崖になっており、そこからの眺望がとてもすばらしいため、是非この眺望を活かしたいと考えています。ただし、よう壁・整地がしっかりしていない為、北側の6mくらいの敷地の上には建築できなさそうです。一方で南側にもしっかり採光がとれるスペースは取れそうです。
「眺望+風の抜け」>「日当たり」と考えており、北側に大開口窓のリビングをおいてウッドデッキで崖ぎりぎりまで土地をうまく利用しようかと考えているのですが、本当に一番時間を過ごすリビングの日当たりを犠牲していいのか、すこし迷っています。
本当に自分が望むメリットを享受できるのか?
一般的に言われている北向きリビングのデメリットを解消できないか(暗い、寒
い、じめじめする)?我慢できる範囲なのか?
これらについてどなたかアドバイスお願いします。
2Fリビングも手ですが、ライフスタイルや容積率から1Fリビング+吹き抜けがベターと考えています。外張断熱と床暖房で寒さ対策予定です。
南向き採光を取れずに北向きリビングにされた方の事例は見つかったのですが、南から採光をとれるにも関わらず北側リビングにする酔狂な事例が見当たらず、質問している次第です。
よろしくお願いいたします。
cherrycoke998さん ( 神奈川県 / 男性 / 34歳 )
回答:8件
北向きでも明るくできます
横浜で設計事務所をしています。横浜は山や崖が多いのでこういう土地はよくやります。うまく作ると非常に眺めがよくて他からの視線が気にならない開放的で楽しい家になりますね。
写真1はその一つです。
北向きの窓はオフィスや書斎では好まれます。直射日光が入らず一日中安定した光が入るからです。
光は直射日光と天空光に分類されます。天空光とは空の明るさのことで、天空光が充分に入れば明るくなります。欧米では、あまり南向きにこだわらない国もあります。
ただし、やはりそれなりに大きな開口部や吹き抜けなどが重要です。(写真2/吹き抜け例)
夏は良いのですが、冬はやはり南向きで陽が入ると暖かいです。そこで断熱方法や暖房方式は重要になります。敷地を見ないとわかりませんが、うまく設計すれば南側からの光も取り込めるかもしれません。北側斜面でそのようにした事もあります。
北側から6mくらい離す必要性というのは、安息角といって擁壁が信頼できない場合に崖の下から、ある一定の角度で引いた線以下に基礎がくるようにしなくてはいけない為です。
ここをうまくクリアできれば、中庭のような場所を作って南の光を入れたり、もしくは吹き抜けの上に塔屋のような部分をつくってハイサイドで南の光を入れることもできるかもしれません。
設計次第できっといい家にすることができると思います。
気にいっておられるのでしたらお買い得かもしれません。本当にそうした設計が可能かどうか心配な場合、購入前に現地を一緒に見に行く事も私はしています。
ご心配だったらご連絡いただければ現地でアドバイスできます。
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あーす・わーくす
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すてきな発想だと思いますよ!
ご質問拝見しました。
北側リビングは決して酔狂ではないですよ。逆に、日本ぐらい南側採光信仰の強い国はないくらいです。ヨーロッパなどに行くと、紫外線のきつい南側の光は避けて、北側の安定した光をいれる方を好んだりするケースもたくさんありますので、ご安心を。
また北側にどれだけ寄せられるか?は、基礎形状の検討や杭などを用いると寄せることも出来るでしょう。
後、寒さ対策については、北側の眺望をとる窓のみを大きくしてその他の窓は幾分小さくするなど、熱損失を減らすことも1つです。
後は、家の断熱性能を高めてあげることと家の調湿作用を高めてあげることが寒さ対策に一番有効でしょう。
外張断熱や床暖房以外にもよりローコストで機能的な方法もありますので、具体的には北向きリビングの家づくりの実績のある設計事務所などに相談されるのがベターでしょう。
建物の位置や、眺望の取り入れ方、間取り、空間構成、断熱計画、住み心地などトータルでデザインすると、思い描いているもの以上が出来る可能性もありますので、ぜひ連絡を取ってみてくださいね。
すてきな家が出来ることを祈りつつ・・
八納啓造
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加藤 哲也
建築家
3
よい家、できると思います。
熱環境の設計をクリアすれば、
居心地よく、おもしろい空間ができます。
北側は光が安定しているので、落ち着いた部屋になります。
北側ならば、太陽を背にして景色をみることができるので、
よい眺望もよりよくみえるでしょう。
ぜひ、設計士に相談してみてください。
もちろん私も設計士なので相談お受けいたします。
質問を読みながら描いたスケッチを載せました。
壁に光を反射させてみたら・・・というイメージです。
とてもラフなスケッチですみません。
考えればアイデアはたくさん出てくると思います。
加藤哲也/加藤哲也建築設計事務所
katotetu@tc5.so-net.ne.jp
http://www003.upp.so-net.ne.jp/t-kato/
評価・お礼
cherrycoke998さん
ありがとうございます。
南側の天窓から吹き抜けを通して光を落とす案、非常によいと思います。
検討いたします。
大川 宗治
建築家
3
北側リビングの事例です。
建築家の大川宗治です。
北側のリビングでも、工夫によっては充分に明るく快適な環境が作れます。
写真1は私の設計した事例ですが、スキップフロアの北側に他の部屋より少し高い位置にリビングが有り、高窓から採光を確保している事例です。太陽軌道をシュミレートして窓の位置を決めていますので冬でも陽が差し暖かく、夏場は室内の庇が日差しをカットする仕組みです。
写真2は、私の設計ではなく先日見学してきた建物の写真ですが、絹織物工場の跡を部屋として改修した例です。
これは元々の絹織物工場の性格上北側の高窓が北を向いており、南からの直射日光は一年を通じて全く室内に入らない様に設計されていいます。
しかし柔らかい光が上から降り注ぐことによって、全く暗さは感じなく、むしろとても居心地が良い空間となっていました。北側に快適なリビングを作るためにどういう光をどの程度採り込むかということは、全て設計の工夫でクリアできると思います。したがって「暗さ、じめじめする」については解消できます。
「寒い」については、天井を高くする場合に暖かい空気が上に溜まってしまうので、それらを拡散したり、床暖房を採用することや、屋根や外壁の断熱性を高める事によって解消できるものと考えています。
北側の眺望を最大限に生かして、明るく風通しの良いリビングは十分設計可能だと思います。
補足
事例は私のHPやブログにより詳しく載せています。
http://om-1sekkei.com/
評価・お礼
cherrycoke998さん
具体的な事例、ありがとうございます。
デメリットの解消は1つではなく、幾つかの対策を複合させるほうがよさそうですね。
山崎 壮一
建築家
3
眺望はすまいに豊かさをもたらします。北側リビングもプランニングで解決!
cherrycoke998様、はじめまして、so1architect. の山崎壮一と申します。
記載されている内容から想像すると、とても魅力的な敷地に見えますね。充分ここちよい住宅ができるのではないでしょうか。
まず「眺望+風の抜け」が大事だというお考えには共感致します。素晴らしい眺望があるだけで、すまいとして、豊かさを感じますね。また北側リビングが心配、とのことですが、南側にも十分な空地がとれるという状況から想像する限り、おそらく問題はないでしょう。
懸念ポイント
「暗い・寒い」については、
吹き抜け等により、南側から居室の方に採光をすれば大丈夫そうです。
「じめじめ」については、
プランニングにおいて風の抜け道さえきちんと計画すれば、外部側に充分な空間があるようですので、空気がきちんと動き、湿気をためないようにできるでしょう。
また南側からの光が居室内にきちんと到達することで、湿っぽい感じもしないと思います。
従って、「日当り」を犠牲にするということにはならないのではないでしょうか。
一見問題のある土地かなぁ、と思われても、何か秀でた魅力がある土地は、建築家にとってとてもアイデアを絞りたくなるものです。購入前に一度ご相談いただき、簡単なプランニングのご検討をされることをお勧めします。
補足
山崎壮一建築設計事務所 http://www.so1architect.com/
森 賢一
建築プロデューサー
4
北側リビングは決して酔狂ではありません。
cherrycok998さんの土地を見られる目は確かですね。お話の中の暗い、寒い、じめじめする、は杞憂で、知識を持った建築家であれば設計の段階で問題は解決してしまうものです。
更に、北側の崖についても何の心配も無用です。手前の土地のあるところから床と壁を持ち出すこともできますので、整地は不要です。そのままの状態でぜひ建築家に相談してください。
小さな業者さん(一般的に売上で100億以下)に有能な設計者が居るのは例外です。ぜひ経験豊富な建築家を選ばれることをお勧めします。
良い家ができますことを祈っています。
補足
私は建築プロデューサーとして日本建築家協会会員の紹介を行っています。更に、技術力不足の建築家に技術アドバイスを行うとともに、小規模業者さんの工事途中の倒産などに際して、その竣工を保障するサービスを行っています。
興味をもたれたらご相談をください。
関尾 英隆
工務店
1
「眺望」=「日当たり」ではない
北側に開放されたリビングって実はとてもいい環境です。南からの日の光を得ることも大事ですが、リビングで必ず得る必要は無いと思います。「眺望」=「日当たり」でなく、「眺望」は眺望として確保し、「日当たり」は眺望と関係のないところで確保することが可能です。北側の眺望を確保して、吹き抜けを介した南側のハイサイド窓から光を得るなど方法はたくさんあります。
ご指摘されている通り、冬場の寒さ対策は必要です。床暖房や断熱方法などをきちんと検討しておく必要はあります。
横浜は崖地が多く、擁壁の基準の問題で思ったとおりに家が建たない場合も多いです。おそらく既にお気づきで気にはされていると思いますが、土地をご購入の際は、専門家にも現地を見てもらって、意見を聞いてから購入されることをお勧めします。
伴場 吉之
建築家
1
設計力が試される土地
>北向きリビングのデメリットを解消できないか(暗い、寒い、じめじめする)?
これは問題ないです。
<暗い。>
マンションで南向きの細長い中住戸は確かに南向きのリビングは明るいですが他は暗いです。
逆に3面角部屋の北住戸は隣棟と離れていれば、東西からも直射日光が入り、また、北側で、直射日光は入らなくとも、開けていると、すっごく、明るいです。
分譲マンションの竣工検査でマジマジと実感しました。
<寒い、じめじめする。>
これは、北向きとは関係ありません。
直射日光が入らない分、太陽光の温かさはありませんが、基本的に断熱や気密の問題です。
コンクリートの住宅や木造でも高気密高断熱すれば、問題はありません。
>2Fリビングも手ですが、ライフスタイルや容積率から1Fリビング+吹き抜けがベターと考えています。
他の設計者さんも言われてるように、「南ハイサイド窓」があれば十分、光が入ります。
また北側なので、そんなに熱くもならず、「天窓」もお勧めします。
どっちかを採用すれば、北側リビングでも直射日光の採光は十分とれます。
そうなると、2階リビングのが計画しやすいです。
しかし、ライフスタイルから、「1Fリビング+吹き抜け」と言うお話ですと、吹き抜け部分を上手く計画し、南面ハイサイドが取れればいいですね。
設計力が試されるところです。
>北側の6mくらいの敷地の上には建築できなさそうです。
南からは平屋に見せて、そこから、下に階を重ねる断面計画はどうですか?
北からみると2または3層で、最上階の南面から、出入りすりプランはどうでしょうか?
面白いと思います。
また、崖地条例で擁壁か、コンクリートの壁か深基礎が必要な気がします。
そして、第一種低層住居専用地域なら、
北側斜線が、第1種高度地区(5m+0.6Hで最高10m)になると思います。
http://wwwm.city.yokohama.jp/tokei/links/tokei_seigen.html
こう言う崖地の場合、平均地盤面(建物周囲の平均高さ)からの高さになります。
建物の設計により、高さが変わり、複雑です。
コストはかかりますが、RCで擁壁を絡め、一体に解決する方向と、最小限の擁壁と傾斜地で深基礎で木造にする方向と二つ検討したほうがよいと思います。
補足
>外張断熱と床暖房で寒さ対策予定です。
外断熱だから気密は取りやすいと思います。
コストは外張りの場合が一般に高く、外側に膨れます。
充填工法でも、気密性をしっかりやれば問題ないです。
施工の技術が確保され、高断熱で、高気密なら、基本にはどちらでも問題ないです。
床暖房はうちの事務所でも設置してますが、高気密高断熱で、24時間全熱交換型の換気扇を使うとまじめに、快適です。
一度、弊社の事務所で体験してください。
関東ではここまで、いらないと思いますが、低温輻射熱は更に快適です。
これは、一度、体験しなと解らない。
死んでも、お金は持っていけません。
確かに、高いですが、健康で快適な生活のため
余裕があるなら、この費用はかけても良いとおもいます。
エアコン嫌いに最適!低温パネルヒーター体験宿泊
http://plaza.rakuten.co.jp/colpisos/diary/200901200000/
この物件は、戸建ですが、擁壁や、コンクリートの知識も必要で、高度な設計力と経験が問われます。
専門家に相談される事をお勧めします。
そうでないと、この土地は生かせません。
モノを大切にしたい所長のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/colpisos/
(私のブログ、良かったら見てください。)
(現在のポイント:4pt)
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