対象:エクステリア・外構
こんにちは。
現在、新築中で来週から外講工事に入るのですが、隣の土地との段差が50センチほどになってしまい、擁壁工事が必要だと言われました。
私が購入した土地は前横ともに傾斜のある土地ですが、基礎工事の際にはそのような工事は必要ないと言われていたのでこの時点での追加料金に困っております。
見積もりはまだ出ていませんが、数十万円から百万円くらいになる予定。
基礎工事が始まる時点で予定していればローンの組み方を変えることも出来たのに。。。
前方にも傾斜があるので、基礎をかなり高くしてるため、リビングの窓から外に出る縁側のようなものから地面にも飛び降りるほどの段差があり、こちらも階段をつけなくてはいけません。
ちなみに土地は建設業者さんが個人の方の土地を見つけてくれて、地主さんから直接購入したものです。
何の知識もなく、このような傾斜のある土地を購入した私がやはり全額負担しなくてはいけないのでしょうか?
monicanさん ( 北海道 / 女性 / 41歳 )
回答:3件

伴場 吉之
建築家
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緩やかな傾斜と建物の断面計画で解決
どう敷地の高低差を吸収するか?は
着工時に「地縄、ベンチマーク設定」を施工会社と打ち合わせます。
「地縄(じなわ)」は地面に建物の壁芯を出し、北側斜線、道路斜線、居室採光距離など
法規的に守らなければいけない厳しい境界からの距離を確認するためです。
「ベンチマーク設定」は道路や隣地からの高さを確認し、建物高さを近くの基準となるマンホールや縁石などを「ベンチマーク」として、設計GLを決めます。
設計図と実際の敷地の微妙な「高さ」や「寄り」の相違を解決します。
測量をしっかりし、設計段階で、傾斜にするのか?階段にするのか?隣地や道路とは、擁壁や塀にするのか?決め、「地縄、ベンチマーク設定」で微調整するのが一般的です。
大怪我はありません。
東京都の安全条例の第六条の二で
「擁壁の基礎の底部は、がけの下端を過ぎるこう配30度以内の良好な地盤に達しなければならない。」とあります。他の都府県でも同じだと思います。
横浜や川崎の崖地で、設計する場合、毎回つきものです。
2mを超える用壁は工作物申請がいり、ちゃんと検査済を取っているか?いないか?で、
自分の建物の基礎を深くするかしないか?で揉めます。
工事費がかなり違います。
だけど、今回の場合、50cmですから、敷地に余裕があれば30度以下の傾斜地で吸収したり、建物の基礎を深くして、外とはステップなど、階段をつけるか?
設計段階なら、いくらでも、解決したと思います。
隣地と建物が近い場合、問題ですね。
ただ、50cmなので、なるべく、30度以下の傾斜地にして、また、土が流れないように、グランドカバーや潅木など植栽をするといいと思います。
そして、建物際で階段で吸収できればと思います。
どうしても、吸収しきれない部分を
最小限、部分的にブロックなど3段積んで、対処するかです。
ただ、上記の30度以下に基礎が無い場合、擁壁も、しかたないのかもしれなせん。
あと、審査機関の完了検査も気になります。
確認図と整合しないと、「検査済」が取れないかもしれません。注意です。
たぶん、設計をちゃんとしても、なんらかの対策は必要だったと思います。その部分については、払うべきかと思います。ただ、同義的責任や、段取りが悪く、本来、そこまで、必要がないのに余計に掛かった分に関しては、交渉する余地はあると思います。
補足
段差50cmは少し大きいですが、一般的に敷地は平らに見えても、
20~30cm敷地の高低差があるのはザラです。
少し、敷地中心や奥を高めにして、水没を避け、
雨水を道路に流したいのが人情だからです。
ただ、建物は平らです。
大きな建物を建てる場合、測量屋さんに
「敷地測量」「隣地境界立会い」だけでなく、「真北測定」「敷地現況図」
「高低差測量図」も御願いします。
設計時にシビアな数字があれば、それだけ有効に空間が使えるからです。
敷地に余裕があったり、一見、平らに見える敷地で「高低差測量」まで、
しなくともいい敷地は、隣地のブロック塀の水平の目地などから、高さが推測できます。
また、確かに、住宅など小さな建物の場合、
そこまで、しなくても、問題ない場合が多いかもしれません。
ある意味、基礎工事の時、言っている事も正解です。
『敷地調査』
http://www.piso.co.jp/toti-site/index.htm
土地と建築関係の法規等を解説したサイトです。
評価・お礼

monicanさん
ご回答ありがとうございます。
敷地に余裕もなく、隣の建物とも近いため、傾斜を緩やかにするのは難しいです。
そのままでも問題ないのかも知れませんが隣人から「土砂が流れてくるのでは?」とクレームを言われているそうです。
コンクリートの擁壁を作るとしても、家が建ってしまっているので狭くて機械が入れず手作業になるので割高になるとのこと。
その分の金額差額の交渉はしてみようと思います。
ちゃんとした知識も得ずに購入した責任と、今後のメンテナンス等で業者さんとのお付き合いのことも考えてうまく話し合ってみたいと思います。
アドバイス、ありがとうございました。

伴場 吉之
評価ありがとうございます。
機械が入らず手作業になった分は、段取りミスだと思います。
その分はサービスの交渉余地があります。
また、土砂が流れるのを防ぐなら、今回、高さが50cmって事もあり、玉石や瓦などを手積みし、たぶん、狭いところなので、東京だと、耐陰性のある「ヒイラギナンテン」や「タマリュウ」など植えても面白いかもしれません。
但し、北海道なので、耐寒性は配慮しないといけませんね。
まあ、趣味と実益を兼ね、ホームセンターに行って、自分で、やるのも、逆に面白いかもしれません。
発想を変えて、災い転じて、「懐かしい思い出」と「自分らしい外構」が出来るかもしれません。
新居でのご多幸をお祈りいたします。
コルピソス 伴場
ブログ:モノを大切にしたい所長のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/colpisos/

加藤 正樹
エクステリアコーディネーター
4
工法と金額
ご質問に対する直截な回答ではありませんがご容赦下さい。私も建物完成後に重機が入れない狭隘な場所で何度か土留め工事をした経験があります。その経験から上記現場を隣地に雨水が流れないようにする観点からどのような工法が費用的に適切か又金額はいかほどか考えてみました。
通常の擁壁(ブロック積みか鉄筋コンクリート造)ですと土砂の掘削搬出、搬入を含め工程が幾つかあり日数と手間がかかり提示されているような金額になる可能性があります。
私が過去に採用したのは隣地との隙間全体をL型にコンクリートを一体的に打設する工法です。犬走りと土留めを同時に施工すると言えばお分かりになると思います。ただしこれは工法についての概略説明であり詳細な施工方法は省略します。
隣地との境界部分を20メートル、幅を60センチと仮定し積算してみたところ25~30万円ぐらいでした。所用日数は養生期間を除き3日ほどです。
他に工法も幾つかあり金額も異なります。土地取得の経緯もあり難しいでしょうが他の工法について建設業者さんに検討して貰うのはどうでしょうか。
なお金額が予定をオーバーした場合業者の方に分割払いを打診されてはどうでしょうか。私の場合半年ごとの2回で工事金額を頂いたこともあります。
以上、少しでも参考になればと思います。
評価・お礼

monicanさん
ご回答ありがとうございます。
実質的な費用の算出もしていただき参考になります。
この土留め工事のお話が出たとき、L型コンクリートの案も出ていましたが
高さが足りないとのことでコンクリート擁壁で見積もりしてもらってます。
他の工法で出来ないのか相談して、費用の分割払いも打診してみようと思います。
参考になるアドバイス、ありがとうございました。

加藤 正樹
評価ありがとうございます。他にも土留めの工法は幾つかあります。施工業者の方と相談されて効果的な工法が採用されるよう期待します。

佐藤 紘子
ガーデンデザイナー
1
高低差を上手に活かせば、素敵な庭に変身する可能性も・・・
土地を購入された際には、あまり気にならなくても、家が完成に近づくにつれて敷地条件と建物の関係が明確になり、問題点が浮上することはよくあります。
造園やエクステリアを専門としている私のようなプランナーは、建物完成後にお客様から相談を受け、今回と同じような悩み解決のお手伝いをすることが多々あります。
段差解消には、やはりコストがかかります。コンクリート工事が主体となると特にコスト高です。ですが、プランニング次第で低コスト+良デザインも可能です。
庭やエクステリア専門の業者さんに見ていただくこともお勧めします。場合によっては、コンクリート擁壁以外の案が見つかるかもしれません。
補足
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