
- 平岡 美香
- フードコンサルティング株式会社 マーケティングアドバイザー
- 東京都
- マーケティングプランナー
対象:飲食店経営
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
今回は、スタッフの「ホスピタリティ」マインドをどうやって動かしていくかについて、弊社でお手伝いさせていただいたある地方の地元No.1ホテルの教育プロジェクト・カリキュラムの第1章をご紹介いたします。
自他共に認める「県下No.1、一流ホテルの教育」と聞くと、どのような高いレベルで教育されているのだろうか? とお思いでしょう。
しかしながら、その内容は決して難解なものでは無く、そうかと言って方法・テクニック論だけでも無い、「マインド・ブラッシュアップ」が主たる目的としてスタートしました。
まず、接客のプロを目指す以前に、「人」対「人」のコミュニケーションについて、幹部をはじめフロントスタッフや仲居さんとなどの最前線で働く現場スタッフまで、全員で意見交換とディスカッションを行いました。
その中で、お客様や職場の仲間とのコミュニケーションにおいて「相手に気持ちを伝える大切なポイント」をテーマに議論を進めていました。
しかし、なかなか意見が出てこなかったことから、テーマを噛み砕いて意見が出やすい内容、
「好意を感じる相手や、イイな!と思う人に自分の気持ちを直接に伝える時、あなたはどうしますか?」
という問いかけに変えたところ、10代から40代のベテランまで、スタッフ全員がそれまでとは打って変わってたくさんの意見が交換され、想定以上の大きな収穫となったのです。
意見として出されたキーワードを並べてみると、
「心を込めて」
「相手の目をみて」
「優しい言葉で」
「表情豊かに」
「気持ちを素直に口にする」
など、スタッフのほぼ全員が、お客様や職場の仲間に対して、常にやさしさをもって語りかけるというマインドを持っていることが理解できました。
この時点で全員が気付いたことは、これまでの決まり文句のままでお客様の応対を続けて良いのだろうか? という「言葉」の大切さについて問題意識が生まれたことです。
この研修によって、「言葉」に付随する心や意味について、スタッフ全員で見直すことができ、さらには行動が変わる意味を理解したことにより、これまで形でしか表現できなかったサービスが、ホスピタリティ溢れる、全員が主役を演じるチームに生まれ変わった瞬間でもありました。
「言葉」と「行動」は同調するのですから、行動を変えたければ、まず言葉を変えてみることが効果的です。
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