対象:リフォーム・増改築
現在中古物件の購入を考えています。
築30数年あまりの木造住宅なのですが
家主さんが相当こだわって作られたようで
当時には珍しいデザイン性にこだわりと
しっかりとしたつくりで
今までいくつも中古物件を見てきましたが
比較にならないしろものでした。
とは言いましてもやはり30数年たっているので
当然水回りや細かい個所、諸々リフォームするつもりで
建築家の方に一度見てもらおうとは考えているのですが
一つ問題が。。
地目が山林なのです。
そこに強引に家を建てた後に申請を出したため
登記はされているものの違法建築ということになっているようなのです。。
破格の金額の物件だったので
何かしらの理由はあるだろうと思っていたのですが。。
こういった違法建築という状態で
購入した後、
どういった問題点が考えられるか教えていただけますでしょうか?
(違法建築となってしまうと火災保険などは入れないのでしょうか?
そういった建物に対して建築家さんはリノベーションなどの依頼を請け負ってくださるんでしょうか?)
どうぞよろしくお願いいたします。
ぽむさん ( 千葉県 / 女性 / 34歳 )
回答:5件
将来の建て替え
スタジオドゥカの畔柳です。
築30年の違法建築である中古建物の購入という事ですが、そのまま使ったり、内装のみ(増築無し)のリフォーム等の場合は、特に問題なく事が進むかもしれません。
しかし、もし、将来もう少し大きな増改築をお考えになったり(例えばホームエレベーターの設置)、建替えをすることをお考えになるのでしたら、その時には、問題となる可能性が高いですね。
また、築30年と言うと、新耐震基準によって作られているはず(1981年以降の建物)ですが、確認申請をせずに造ったとなると、その点も解りませんね。(30年経っていれば、当時合法的に造ったとしても劣化があり、耐震性は足りない可能性は高いです。)
少し前でしたら、建築関係者は、多少の違法建築に関わることを気にする事が無かったかもしれません。
しかし、たとえ施主の希望に添う事だったとしても、違法性の高いことを自分の資格を使って行った場合、その資格を持った専門家が罪に問われます。(姉歯の事件がありましたよね)
行政の担当者も、最近では、「この違法建築に関わるとなると、あなたの資格が危ないかもしれないですよ」等と、釘を刺す事があるとも聞きます。
ちなみに、昨今では、ホームエレベーターの設置に関しては、メーカーが違法建築には商品を出さないと言います。
どうしてもその違法建築が必要なのかどうか、お考えになる事も必要かもしれません。
回答専門家
- 畔柳 美知子
- (東京都 / 建築家)
- スタジオドゥカ建築設計室 管理建築士
時の変化を受け入れる揺るがない空間を
住宅/建築は、完成した瞬間から時の流れを受け、変化し、やがてオーナーのかけがえのない空間として熟成してゆきます。その為の空間を作るのが私の仕事です。また、特に、犬と暮らす住まいのアイデアをご提供しています。
坪山 利明
ハウスリフォームアドバイザー
1
地目はさほど問題ではないですよ。
こんにちは。
質問されている件で情報が少ないようですね。
土地の用途地域が市街化で無いのか?
建築確認が無いのか?
どこの問題で違法建築なのか?
尚、違法建築でも火災保険には入れるはずですし、
リノベーションの請け負う会社もあるはずです。
私共の協力設計事務所が千葉市内にありますので、
そちらに先ほどの情報を伝えて、
アドバイスをもらうこともお勧めします。
住所&URL
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〒265-0065
千葉市若葉区佐和町93-11
トーケン設計一級建築士事務所
坪山 浩二
Email:nonfuu@bj9.so-net.ne.jp
H・P :http://www.nonfuu.com/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
宜しくお願いいたします。
中山 秀樹
建築家
-
リフォームは購入前から多角的な検討が必要です。
こんにちは。
中山秀樹建築デザイン事務所の中山と申します。
ご提示された条件だけで考えられる問題点は、
そもそも宅地でないので建築できない土地である。
上記は宅地化すれば解決しますが農業振興地域などで宅地化できない。
破格ということで
接道(法律では敷地は道路に2m以上接道しなければなりません)しておらず
再建築不可物件である。
などなどありますが、まず言えることは再建築不可物件は住宅ローンが下りません。
自己資金なら関係ありませんが、万が一売却される際に逆に売れないということも念頭に置かねばなりません。
火災保険は加入することはできると思います。
接道や地目変更は購入してから申請して合法化することも可能です。
そうなれば安く購入して資産価値を上げることになりますからかなりお得ですよね。
ただ、そのためには入念な調査と所管行政庁との協議が必要ですし、叶わない場合もあります。
したがって安易に手を出してはいけません。
違法物件を購入されてもリフォームの際に確認申請を取得し直して晴れて正規の建物と
お墨付きをもらうことができます。
また、資産価値を高めるうえでもお勧めいたします。
しかしながらこちらも確認申請を取得したくてもできない状況があることも事実で、
暗礁に上がってしまう場合もあります。
建築基準法に対するリフォームの緩和規定もありますから
まずはもっと詳しい状況把握が必要で、材料をそろえたうえで費用を天秤に掛けながら
リフォームを検討しなければなりません。(もちろん合法的に)
コンプライアンスが厳しい昨今であってもリフォームだからと言って何でもありのような
提案をする業者が未だ多いです。
専門業者というだけで間違ったことはしないだろうと判断されるのは危険です。
大切なことは資産価値の向上です。
その場しのぎのリフォームでは後々に多額の費用が発生するかもしれません。
個人的な感覚ですが、リフォーム市場が拡大して数年足らず、業界自体が未だ浮足立っている印象を受けます。
業者や設計事務所を検討される際には場数による経験値の豊富さ、法律の熟知度、
それらを合わせた自己判断力が重要です。
選定の際にはそのあたりを見極めてみてはいかがでしょうか。
素敵なリフォームになることを祈念いたします。
■株式会社 中山秀樹建築デザイン事務所
■代表取締役 中山秀樹
■177-0035
東京都練馬区南田中5-10-30 カラコレス302
■TEL03-6431-8100
■FAX03-6431-8161
■URL www.nhaads.com
■e-mail nhaads@vega.ocn.ne.jp
酒井 哲
建築家
-
増築をしなければ、あまり問題ないと思います。
市街化調整区域の建物と私も推測します。また、違法建築というこは、建築時に申請とは違う物を建ててしまったと考えられます。
実は違法性の高い建築は ぽむさん が想定しているより多く存在しています。特に住宅のような小規模建築では新築時に「検査済証(合法的に建てられた建物である証、と考えて下さい)」を取得していないケースが多々ありました。「検査済証」を住宅でも取得するようになったのはここ10年に過ぎません。築30年とのことなので、大半の住宅が何らかの違法性を持っていてもおかしくはありません。私も数多くの古い建物を見て来ましたが、正直申し上げて「検査済証」を取得していた住宅は一軒もありませんでした。
国土交通省が検査済証のない建築物に対するガイドラインを7月に公表しています。
http://www.mlit.go.jp/common/001046527.pdf
冒頭から「検査済証 の交付を受けていない建築物が、平成 11 年以前では半数以上を占めていた。」とあります。
破格の値段で購入されたとのことですが、木造住宅の減価償却資産の耐用年数は22年なので築30年となると建物の資産価値はほとんどないと判断できるので、違法建築だから安いということではないと思われます。
違法建築で考えられる不利益は、合法的に増築することが難しいことです。
まずは、その建物のどこがどのように違法しているのか、状況を把握する必要があります。違法性が軽微であれば、合法的に直すことも可能かもしれません。
当事務所では既存建物の調査業務も行っておりますので、気軽にご相談ください。
http://www.townfactory.jp/faq/298.html
■ TownFactory一級建築士事務所/酒井哲
□ 191-0061 東京都日野市大坂上 1-29-1-2F
□ http://townfactory.jp
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