対象:リフォーム・増改築
築35年の木造戸建てに住んでいます。
最近屋根裏にシミができたので2つの業者に見てもらったところ、屋根のカラーベストにヒビがあるのが確認されました。
また、下地のシートが痛んでいるのだろうと言われました。
改善案は
業者Aはカラーベストの葺き替え
業者Bはガリバリウムで今の屋根を覆う
というものでした。
調べてみるとガリバリウムは持ちがいいということのようなので、業者Aにもガリバリウムの見積もりを出してもらいましたが、業者Aの見積もりはやはり既存のカラーベストは撤去してからガリバリウムを葺くものでした。
業者Bはカラーベストを撤去するとコストが上がる、撤去の必要はないと言っています。
業者Aは以前別の箇所のリフォームを依頼したことのある業者です。
業者Bは私と同じ町内に住む業者で、町内の別の数件の家の屋根を今回の提案と同じ方法でリフォームしています。
どちらも人間的には信用できると思いますが、技術的なことはわかりません。
質問は、
既存の屋根を撤去しない業者Bの方法は問題ないのか?
今回屋根のリフォームを依頼するに当たって注意することはないか?
の2点です。
よろしくお願いします。
pprrさん ( 大阪府 / 男性 / 40歳 )
回答:3件
屋根のリフォームと耐震性について
東京多摩地域で建築設計に携わっている大沼と申します。
費用、性能、耐久性などは先の方々が詳しく回答していらっしゃいますので、構造面からのみ補足させていただきます。
築35年とのこと。2016年-35年=1981年(昭和56年)は耐震基準が大きく変わった年となります。同年5月31日までに着工した木造住宅は古い基準に従って確認申請が下りており、よく自治体が助成金を出して耐震改修を援助している住宅に該当します。
カラーベストを撤去してのガルバリウム鋼板への葺き替えならば、一般的に屋根は軽くなりますが、重ね葺きだと、ガルバリウム鋼板自体は軽い素材ですが、その下地を含めた屋根重量はこれまでより重くなり、耐震上不利になります。特に着工が5月31日以前で耐震改修がお済みでない場合は、できれば屋根が重くなる方向でのリフォームは避けたほうが良いように思われます。
以上、多少なりともご参考になれば幸いです。
回答専門家
- 大沼 徹
- (東京都 / 建築家)
- 大沼建築・環境計画事務所 主宰
人の思いと土地の個性を結んだ、オンリーワンの環境づくり
土地は本来、ひとつひとつ固有の個性を持っています。その個性を求められている用途と結びつけ、周辺環境と呼応した、その土地ならではの空間/環境づくりをめざします。
吉田 武志
建築家
-
既存の屋根を撤去しない業者Bの方法は問題ないと思われる
栃木県宇都宮市で注文住宅建築とリフォームを行う工務店を経営しています。ヨシダクラフトの吉田と申します。一級建築士です。
質問を読ませて頂きました。
私は、業者Bの既存のカラーベストコロニアルの上に、アスファルトルーフィングを敷いて、屋根材としてガルバリウム鋼板という案で問題ないと思います。
この方法の利点は2つあり、1つはカラーベストを撤去するコストが掛からない事。もう1つは、ガルバリウム鋼板の屋根材は、カラーベストや瓦に比べると雨音が響きますが、既存のカラーベストが下葺きされてあることにより、雨音が軽減されることです。
リフォームにあたって注意する点は、業者Aも現場を見て既存のカラーベストを撤去したほうが良いという判断をしているので、その根拠は一応聞いておいたほうが良いと思います。
各屋根材のメリットとデメリットについて書きました。参考までに。
http://yoshidacraft.net/natural-material/roofing-material/
十文字 洋一
建築家
-
費用に余裕があればカラ-ベスト撤去して葺き替えが正解です。
初めまして
ド-ム建築設計事務所の十文字洋一です。
結論から申し上げますと、下地のアスファルトル-フィングを
交換するか、そのままいじらないで使用するかです。
性能上はル-フィングの耐用年数は25年~30年ですので
交換するのが正工法です。
判断基準は今の家に何年住むかです。
朽ちるまで使い続けるのであれば、ル-フィングを剥がし
野地板の状態を確認して、腐朽箇所があれば修繕して
ル-フィング+ガルバリュウムで葺き替えるのが一番耐久性、メンテナンス
とも良好です。
他、10年程度の使用であればル-フィング、下地を確認して
A業者のカラ-ベストの葺き替えでメンテナンスの問題も
無いと思います。
「カラ-ベストは目安として10年程度で再塗装」
費用としてはカラ-ベスト葺き替え<ガルバリュウムの葺き替え<
ル-フィング+カラ-ベストの葺き替え<ル-フィング+ガルバリュウムの吹き替え
の順となります。
工事の注意点
雨樋も寿命だと思いますので交換、
外壁も屋根工事で足場がありますので
再塗装することをお勧めします。
以上、ご検討ください。
(現在のポイント:-pt)
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