縁故採用の会社のトラブル

個人経営の木工製作所から、母親を通じて『働きに来ないか』と誘われ、当初お互いに『賃金の発生しない試用期間』というつもりでまず１週間、9：00〜5：00（日曜休日）、交通費だけの支給という口頭での約束のみで働き始めました。ここまで、書面での条件提示や契約は一切行われていません。

そして、当初の期間が過ぎて８日目に社長から口頭で『月５〜６万くらい、能力に応じて昇給』と提示されました。

9：00〜5：00くらいの勤務（日曜休日、残業手当は不明、タイムカードなし）で考えると、明らかに最低賃金を下回っています。私の当初の前提と大きく食い違っていました。私は『労働に行く』つもりだったのですが、社長は『職人を育成したい』と考えていたようです。しかし、見習い期間とはいえこの待遇が現在の常識に照らし合わせて妥当な待遇なのかは疑問です。最低賃金に合うように時間を減らすことを提案してみましたが、社長は「経営は厳しい、最低賃金を守っていたらやっていけない。毎日来て働かなければ職人にはなれない。嫌ならもう来なくていい」と言って一切聞き入れませんでした。しかし実際たった一人の従業員に最低限の賃金を支払う能力がないかどうかは不明です。

労働基準監督署に相談したところ、会社に『労働条件通知書』を請求するようにとアドバイスを受けました。また、試用期間でも賃金が発生することも知りました。

会社に通知書の提示を求めようとしたところ、直前に母親から「自分の立場がなくなるから、お願いだから社長を疑うようなことはやめて」とヒステリックに懇願されました。
両親とその会社の社長夫婦とは某新興宗教団体を通しての繋がりがあります。私はその団体には関わりたくないのですが、できれば家族との関係が悪くなることも避けたいのです。

現在は自宅待機中です。まだ正式な退職の旨は伝えていませんが、おそらく自然消滅的に退職という形になりそうです。
最初になんの書面の提示も求めなかった私にも落ち度はありますが、すでに発生している試用期間中の賃金だけでもしっかり貰うべきだと考えています。ただ、縁故のある会社ですので、これ以上トラブルが大きくなれば私と家族との関係も危うくなりかねません。
『お互いに知らなかった』で済まされる問題でしょうか？
それとも、あえてこれ以上追求しないほうが得策でしょうか？