対象:ペットの医療・健康
12歳になるメスの猫がいます。
もともと鼻炎のように鼻水と涙が定期的にでてきてしまう子なので、月に一度のペースで病院には通っていたのですが、目と鼻の間が腫れてしまいました。
かかりつけの獣医さんに診察して頂いた所、「鼻腔腫瘍」との診断をされました。
抗がん剤や放射線治療の手もあるが、完治、改善は難しいだろうとの事です。
腫瘍が大きくならないように、これ以上、悪化しないようにする事しかできない。っと。。。。
他に何か良い、治療法はないのでしょうか?
補足
2010/11/08 17:25セカンドオピニオンの先生にも伺ったところ、リンパ種ならば放射線治療や抗がん剤も効果がみられるかもしれないが、癌ならば難しいといわれてしまいました。。。
neko_ganさん ( 埼玉県 / 女性 / 28歳 )
回答:2件
鼻の腫瘍について
はじめましてアレス動物病院の沖田と申します。
さて、猫さんで目と鼻の間が腫れてというと、歯根膿瘍か腫瘍という所なのですが、主治医の先生のほうで腫瘍と診断がついたということは、歯や口には問題がなかったということでしょうか。
歯根膿瘍ではなく鼻の腫瘍とすると、治療法としては放射線治療が第一選択、抗がん剤などの化学療法が第2選択になります(抗がん剤などは腫瘍の種類によって効果はかなり違いますが)。
ネコさんの鼻の腫瘍は比較的放射線療法が効果的で、20ヶ月(あるいはそれ以上)放射線療法で維持できることもあります。
ただ、主治医の先生のおっしゃるとおり、完治は困難で、これは人間も同様かもしれません。
要はこの20ヶ月なりに飼い主さんが価値を感じるかどうかだと思います。
放射線療法、化学療法、ステロイド(効かない腫瘍もあります)、ベータグルカンなどのサプリメント(人間だとアガリクスなど)と、鼻の腫瘍に対し効果的なものから、さほどでないものまで治療方法はさまざまで、おおむね費用もそれと比例します。
このあたりからは飼い主さんの価値観によると思いますし、また現実問題として、週1、2回放射線治療を受けられる病院に通うのが物理的に無理というような問題もあるかもしれません。
飼い主さんが生活を犠牲にしない範囲でどこまで許容できるか、そしてその治療効果に価値を感じるかを、少し具体的に主治医の先生と話し合われてみてはいかがでしょう。
たとえば放射線療法の場合、どこに、どれくらいのペースで通い、いくらかかるのか。
化学療法(抗がん剤)の場合はどうなのか、ステロイドが効果を期待できる種類の腫瘍なのか、など重要なことですので、選択肢を選ぶにしても少しでも情報を主治医の先生から聞いておいたほうがよいと思います。
うちの実家の犬も甲状腺癌で、手術をしましたが転移の可能性がある状態で、今1年半たちました。
きっと再発はするだろうとは思いますが、再発するから治療が無意味だというのも極論だと思いますので、少しでもネコさんが快適に過ごせる時間を伸ばせるよう、ご家族とも話し合われてみてはいかがでしょう。
評価・お礼

neko_ganさん
2010/11/10 16:05放射線もあまり効果がないと主治医の先生はお話くださったのですが、そんな事もないのでしょうか?
また、放射線の治療はできる回数が決まっており、副作用もあるので、お勧めはしないとも言われました。
私なりに自分でも色々と調べてみます。
ありがとうございました。
沖田 将人
2010/11/10 21:09ご評価ありがとうございます。
猫の鼻の腫瘍は放射線療法としては最もポピュラーなものだと思います。
放射線療法も含め、あらゆる治療には副作用があります。
要は得られる効果、副作用がどちらが大きく、それにかかるコスト、手間が適切か、というところだと思います。
本当は、放射線療法を実際行っている病院の先生に一度診てもらい、放射線療法を受けるべきか、どうかの判断をしてもらうのがよいのかもしれません。
私を含め、放射線療法を本職にしていない人間が、副作用があるからやらないほうがよい、とあまり知識もないまま切って捨てるのはよくないのでは、という気がします。
ただ、やはりコストと手間はとてもかかると思いますので、じっくりご家族で話し合われてみてはいかがでしょう。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

Re:猫の鼻腔腫瘍
腫瘍に対する治療はどういった腫瘍なのかという事で大きく変わってきます。
また、転移の有無などによっては完治・改善が難しいものもあります。腫瘍に対する治療
方針は獣医師の中でも議論がされ続けており、常に進化しています。かかりつけの動物病院
でどの程度までの検査を行なったか分かりかねますのでどのような腫瘍か判断が出来ません。
慎重に回答させて頂きますので参考程度にして下さい。
猫の鼻腔内腫瘍はリンパ腫、扁平上皮癌、腺癌など多岐に渡ります。腫瘍によっては放射線療法が
功を奏するもの、外科療法を行なうもの、化学療法と放射線療法を組み合わせるものなどがあります。
基本的にはまず、その腫瘍がどんなものかというのを調べるのがいいのではないかと思います。
また、CTを用いて鼻の中にどのように存在するのかというのも調べ、その他に転移していないかというものを調べて初めて
どの治療が今回のケースに合ったものかと検討します。
悪化しないように抗生物質や消炎剤などを用いながらそのような検査を行っていき、
治療を決めるのが良いと思います。猫ちゃんの体力や食欲、呼吸状態や各種内臓の機能から
そのような検査・治療を行なうか判断すべきですので、今通われている動物病院の獣医師に相談してみてください。
その上でそれらの治療が困難と判断される場合には、抗生物質・消炎剤などの内科治療を中心に
吸入や抗腫瘍サプリメント、リンパ球活性療法などもあります。
サプリメントに関しては効果のほどは保障出来ませんし高額なものもありますので、
充分にお話を聞いた上でやってみても良いかもしれません。
また、リンパ活性療法はあまり獣医療では普及していませんので、
実施している病院を探す必要があります。
繰り返しになりますが、腫瘍の治療というのは腫瘍毎、腫瘍の転移の有無などにより様々です。
診察をしていない状況で適切な治療法をお答えしかねますので、かかりつけの動物病院か当院にご相談ください。
(現在のポイント:15pt)
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