- 森 滋昭
- 森公認会計士事務所 公認会計士・税理士
- 東京都
- 公認会計士・税理士
-
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対象:税務・確定申告
- 近江 清秀
- (税理士)
- 平 仁
- (税理士)
こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。
民主党の税制改正のプロセスが変更になりました。
あまり、一般的な話題ではないのですが、この変更により、だれが増税を決めていくのか、そして増税の方向性についても、今までとは変わってきそうです。
1.今までの問題
民主党は政権交代に伴い、「政策決定の内閣一元化」し、税制改正過程の透明性を高めるため民主党内の調査会である、
・政策調査会(党政調)と、
・税制調査会(党税調):(党政調の下部組織になります)
を廃止しました。
そして、政府の税制調査会(政府税調)でのみ税制改正を議論してきました。
そのため民主党内では、税制改正に関与できない、政府で一方的に決定される、という問題・不満がありました。
この問題・不満を解消するため、また、増税について民主党もきちんとコミットするために、党政調と党税調が復活し、税制改正(=増税)についての議論が行われます。
つまり、増税の権限が、政府から民主党に移されます。
2.自民党時代
自民党時代も、民主党と同様、政府税調と党税調の二重の制度となっていました。
そして、党税調の“インナー”といわれる税制に精通した一部の政治家達が、密室で税制改正を決めていたため、政府税調よりも党税調の力が強く、「党高政低」などとも言われました。
今回、党税調の会長は、重鎮の藤井裕久元財務大臣が就任し、民主党内の増税への不満を押さえると言われています。
3.今年の税制改正の行方
今まで政府税調では、すでに7回の会議が行われており、内閣府のHPに8月4日開催分までの議事録も掲載されています。
会議では、臨時復興税なども論議されていますが、具体的な増税の税目までは決まっていませんでした。
税制改正の主導権が政府から民主党へ移る過程で、今までの議論も、どれだけ引き継がれていくのかでしょうか。
政府税調が、なくなった訳ではありませんが、自民党時代と同様に、政府の意見よりも、民主党内の意見(増税反対派)を反映した増税案となるのでしょうね。
これにより、数年の間、法人税・所得税を中心とした基幹税の増税により臨時復興財源を賄う、といった従来の議論から、増税内容がすこし変わってきそうですね。
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このコラムの執筆専門家
- 森 滋昭
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監査・税務・ビジネス、”3つのキャリア”で、約20年。 その間、いつも「決算書の数字の奥にあるものをみる!」感覚を研ぎ澄ましてきました。 だから・・・ベンチャーから上場企業まで、あなたの会社の、一番の社外サポーターに!
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