今の世の中で、もし言われていないことや指示されていないことをやろうとしたら、多分止められることが多いでしょうし、それをもし失敗でもしたら、それこそただでは済まないくらい怒られるでしょう。一方、指示されないからと行動しないことに対しては、それほどではないのではないでしょうか。
最近は、例えばアルバイトなどでも、作業が細かく標準化、分業化され、自分の担当以外には手を出すなということも多いと聞きます。結局は世の中全体が、「言われていなくてもやる」ことを良かれとせずに排除していることが多いのではないでしょうか。
こういう世の中で教育を受け、人生経験を積んできた人たちに、いきなり「言われなくてもやれ」と言ってもそれは無理というものです。
指示待ちでない行動を奨励する雰囲気作り、仕組み作り、どこまで許されるのかと言うさじ加減の指導など、環境も合わせて作ってやらないと、なかなか改善しないのではないかと思います。
「そんなことまで会社がやるべきなのか」とも思いますが、社員像を求める姿にするために、これからは必要なことの一つなのではないでしょうか。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。
03-4590-2921
「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム
「カリスマリーダー」は配慮が細かいという話(2024/01/31 23:01)
「うちは特別だから」という会社の話(2024/01/10 22:01)
メリットだけではない「離職率の低さ」(2023/12/06 23:12)
「いつでも機嫌が良い」というリーダー資質(2023/11/01 16:11)
「根気の続かない人」と「融通が利かない人」(2023/10/19 13:10)