- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
料理講座のときに、たくさんのポワローをいただきました。
丹波で農家民宿「おかだ」をされている岡田さんが作られたもの。
http://www.noukaminsyuku.jp
「きゃー、こんなにたくさん!」
どうしましょう。この日はアミューズを作る設定はなかったのですが、急遽、マリネにして、アペリティフも行うことにしました。
ポワローのマリネ、ヴィネグレットソースで poireaux marines a la vinaigrette
フランス定番のお総菜です。本当は1本まるごとをもっともっとくたくたになるまで茹でて、ヴィネグレットをからめます。お総菜屋さんに行けばかならずあると言っても過言ではないくらい。
甘味があって、すっぱくて、とてもおいしいものです。
「これなら1本まるまるいける! 1本食べたい」
との声があがりましたが、買うと1本で900円くらいしてしまうので、日本では家族のおかずにはなりません・・・。
ポワローは西洋ねぎと訳されます。リーキ(英語のleekから)とも呼ばれ、フランス料理には欠かせません。原産は地中海沿岸。すでに古代エジプトやギリシャで栽培されていて、皇帝ネロが好物だったのだそうです。
日本にはすでに明治期には入っているそうですが、もっと普及してほしいものです(高すぎるので!)。
潰れた円筒形をしていて、日本の長ネギにある辛みはありません。
その分、火を入れると甘くておいしいものです。
ちなみにフランス語で「faire le poireau(ポワローをする、作る)」といえば、長い間誰か待つ事を意味するようです。まっすぐ育ち、その姿が不動なことから、「身動きもせず、長い間誰かを待つ」イメージがあるのだそうです。なんだか、ポワローが一途に見えてきた!
ところでこのオマールの皿の上にのった細いカリカリは、ポワローの根っこを油で揚げたもの。岡田さんが作ってくださいました。
噛むと香ばしさとともに、軽い苦みと玉ねぎやにんにくなどに共通する香りが感じられて、おいしいものでした。ちょっときれいで楽しい!
と思っていたら、じわじわっと「苦い!」
楽しい経験でした。根っこも立派な食材だと感心することしきりです。
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