- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です。
前回専門家としてコメントさせていただいたJ-WAVE『ラジペデジア』というラジオ番組内で
家入レオさんは、緊張を沈める方法として、「軽く運動をすると心拍数がそれ以上、上がらないらしいですよ」とおっしゃっていました。
あくまでも「家入流」と称していましたが、実際、これは本当です。
運動をして心拍数がある一定の高さまで高まるとそれ以上上がらないように制御がかかります。
私はラジオを聴いていてその専門的なコメントに驚いてしまいました。
何かの働き、例えば交感神経の働きが高まると一方でそれを沈めようとする反射作用が起こります。
これを専門的には、「ネガティブ・フィードバック」と呼びます。
運動の場合、運動開始とともに心拍数の増加に伴い、交感神経が高まっていきます。
そのときに、副交感神経は休んでおらず、実際はバランスをとるために働いています。
ただ、交感神経の働きによって抑制がかかっている状態なのです。
そして運動終了とともにに、抑えられていた副交感神経の活動が前面に出てきます。
運動後に眠くなるのはこういうことが背景にあるからなのです。
ですので、夜なかなか眠れない方は、
一度軽く運動をした後に、ヨガのゆったりした呼吸法をするととても眠たくなってきてオススメです。
こういう体の反射作用では、めまいや立ちくらみが典型的な例といえるかもしれません。
めまいは、正しくは迷走神経(副交感神経)反射と呼ばれます。
よく恐怖のあまり気を失ってしまう方がいますが、とても強い恐怖現場に遭遇したとき、
突発的に交感神経が高まるのを防ぐ意味合いで、副交感神経の働きが反射的にとても強く出ます。
そして、一瞬で心拍や血圧が下がり、脳への血流量が低下して、気を失う状態となります。
逆も然りです。
ヨガのゆったりした呼吸法を長時間実習していると反射作用として交感神経が高まってきます。
呼吸法中にゾクゾクした感じになるのはこういうことが関係していると考えられています。
実は、こうした反射作用を効率的に利用した代表格がヨガの呼吸法なのです。
そのメカニズムにつきましては後日また改めて明記させていただきます。
本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
東京都 港区 田町【無敗脳ヨガ道場】辻でした。
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