- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です。
スポーツ・メンタル・トレーニングの手法の一つに「ルーティン動作」というものがあります。
これは、決まった一連の動作を行うことで集中力を高めていくというものです。
イチロー選手は、打席に入るまでに、いつも決まった動作をし、最後にバットを高く掲げ、そのバットを凝視します。
バットを見つめる理由は、人は小さな点を見つめると集中力が高まる傾向にあるからです。
テニス選手がラケットのガットを見つめるのもこういった意味があります。
「ルーティン動作」は、ゴルフやアーチェリー、野球の打席、バスケットのフリースローなど止まった姿勢で行う類のものには有効的といえます。
しかし、サッカーやアメリカン・フットボール、格闘技などのコンタクト・スポーツには逆にマイナスに働いてくることが考えられます。
それは、コンタクト・スポーツの場合、同じようなシチュエーションは想定されず、
むしろ、決まったルーティンやパターンをつくってしまうと、想定外のパターンにとても弱い状況を作り出してしまうリスクがあるからです。
宮本武蔵などの剣豪の場合ですと、今のような試合形式ではなく、「はじめ」の合図もなかったはずです。
いつ敵が襲いかかってくるか分かりません。
いつも通りのパターンに持ち込むことができれば、とても強い反面、パターンの想定外のシチュエーションには対処困難といえます。
「無敗脳ヨガ」(※厳密はには「サイバー・ヨガ」)では、こういった理由から、
スポーツ・メンタル・トレーニングでは一般的な「ルーティン動作」をプログラムに入れていません。
それよりもACミランの「マインドルーム」同様に最悪な状況を想定しての「脳波の最適化トレーニング」を重視しています。
トップアスリートに求められるのは、「必殺技」の存在を消し、相手にどういう風に攻めていけばいいか分からないと思わせる一種の不気味さです。
それは、人(敵)が最も不安やストレスを感じるのは、見通しが立たない状況の時だからです。
本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
東京都 港区 田町【無敗脳ヨガ道場】辻でした。
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