- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
本日は,以前,ご夫婦でご参加いただきました奥様の『呼吸最適化プロファイル』の結果とご感想をご紹介させていただきます.
※掲載に関しては,ご本人の許可を得ております.
女性 40才
教師 ヨガ歴12年位
趣味:トライアスロン
(週1回40分水泳800m,月1回自転車,週1回40分ラン5km)
【『呼吸最適化プロファイル』をお知りになったきっかけは何ですか?】
先生のブログです
いつも興味深く拝読いたしております
【『呼吸最適化プロファイル』のどのような点に興味を持たれましたか?】
リラックスにも最適があると知り,知らないより知っていた方がいいから
知っていることでトライアスロンや家庭生活にもメリットがあると思ったから
【プロファイル後の率直な感想をお聞かせください】
慌ただしい日常に夫婦で「深呼吸の時間が持てた」ということも収穫の1つでした
勇気を出して来てよかったです
データ化は,男性にヨガを知ってもらう現場で確実に効果があると思いました.
【プロファイルへの参加を迷われている方に一言メッセージをお願いします】
情報があふれるこの時代,その情報を収集することで学びが満たされることはないと思います.
(※)21世紀型の学びとしては最先端の技術と太古から伝えられる人類のちえを活用
自分についての学びを深めることではないかと思います.
それも満たされることはないと思いますが…
(※)ショッピングセンターでいくら買い物しても次から次へと買いたいものがでてくるのと同じです.
─ ─ ─ ─ ─ ─
ご主人様と同じく,トライアスロンに生かしたいという想いと
自分に合ったリラックスに最適な呼吸ペースを知りたいというご希望があったようです.
トライアスロンやヨガなど呼吸が大きく関与するトレーニングの場合,
この『呼吸最適化プロファイル』による呼吸トレーニングは大いに役立つと思われます.
呼吸法は人類にとってとても有益なものですが,個人差を考慮し,自分のペースに合った呼吸法が求められています.
【安静状態】
(※グラフ上: 0.1Hz帯域(緑線)のパワー値 ※グラフ下: 心拍)
安静状態ですから,深いリラクセーション時のような心拍の高い波形は特に見受けられません.
脈波センサーを使用する場合,指先が冷えているとうまく測定できませんので少し注意が必要といえます.
あとは,きつく取り付けるのも血管を圧迫してしまって良くないですね.
センサーに皮膚が触れていればそれて十分です(隙間はなくします).
【6.5回/分】
安静状態から1分間に6.5回の呼吸に変化させたことにより,0.1Hz帯域のパワー値が高まりました.
しかし,0.1Hz以下(0.03Hz付近)のパワー値も共鳴しており,最適な呼吸ペーストはいえません.
【6.0回/分】
たった0.5回,1分間の呼吸回数を減らしましたが,心拍の波形が高くなりました.
しかも0.1Hz帯域のみのパワー値のみが増加しており,良い傾向といえます.
しかし,心拍のギザギザから心地よい状態とはいえないといえます.
●本人の語り:
・呼吸スピード: 速い感じがした.
・気分: 雑念が湧いてきた.
⇒ 本人の語りからもあまり心地よい感じがしなかったようです.
【5.5回/分】
0.1Hz帯域のパワー値に変化はありません.
心拍は,まだ不安定な状態です.
最適な呼吸ペースとは考えにくいですね.
●本人の語り:
・呼吸スピード: 吸うと吐くの間が忙しい感じがする.
・気分: 長い感じがした.努力が必要だった.
⇒ ご本人の語りからも呼吸のペースが合っていないようでした.
【5.0回/分】★最適な呼吸ペース(共鳴周波数)!
0.1Hz帯域のパワー値が顕著に高まりました.
心拍の波形もギザギザが消滅し,一定の高さを保ち,安定しています.
他のデータを検証してみても,この呼吸ペースは生理学的にとても良い状態といえます.
●本人の語り:
・呼吸スピード: 楽に感じてきた感じがする.
・気分: あまりものを考えないで済んだ.
⇒ まさに「無の境地」!
このように呼吸スピードと気分への顕著な改善と生理学的データが一致した場合は,間違いなくそれが本人の最適な呼吸ペースと考えられます.
鍛錬者の場合は,多くのケースで生理学的データと本人の語りが一致します.
しかし,初心者の場合は,まだ心と体のつながりがうまく持てていないために一致しない場合が多々あります.
こういった場合は,本人の語りはひとまず脇に置き,生理学的データを優先することをお勧めします.
⇒ その理由
【4.5回/分】
5.0回/分の時とほとんどデータは変わりません.
こちらも心拍が安定し,とても良い状態といえます.
迷ったときは,何度か測定を繰り返すことが最も確実です.
あとは,ご本人の語りも重要になってきます.
4.5回/分は,ご本人的には,呼吸が長い感じがして少し息苦しかったようです.
【まとめ】
こちらの奥様は,4.5回/分に近い,5.0回/分の呼吸ペースが最適な呼吸ペースという結果になりました.
最近分かってきたことは,同じ5.0回/分でも5.5回/分に近い少し速めのペースと,4.5回/分に近いゆっくりめのペースがあるようです.
これは,日本人特有のものかもしれませんが,6.5回/分~4.5回/分というくくりではなく,
①5.5回/分,②5.25回/分,③5.0回/分,④4.75回/分,⑤4.5回/分
という区分の方がより詳細に判別できそうな気がします.
4.5回/分以下のペースになると,心臓血管系の周波数から外れていきますので,4.0回/分ぐらいまで見ていっても面白いかもしれません.
まあ,経験的に4.0回/分が最適な呼吸ペースになる傾向はかなり希なケースといえます.
禅の高僧などは,丹田呼吸時は,1分間に1~2回の呼吸ペースですから,よりゆっくりした呼吸が合うかもしれません.
こういった方は,0.03Hz帯域(33秒に1回の周波数)に共鳴している可能性が示唆されています.
これは,0.1Hz帯域(10秒に1回の周波数)とはまた別のアプローチになります.
とても専門的な話になりますので,ここらへんで筆を置かせていただきます.
ちなみに,『呼吸最適化プロファイル』は,どなたでも受ける事が可能です.
実際,ビジネスマン,主婦の方,学校の先生をはじめ,
政治家,アーティスト,アスリートの方など当スタジオのお客様はとても幅広いご職業の方々です.
人間の身体の機能,精神構造は基本的な部分では,トップアスリートであってもビジネスマンであっても同じです.
ですので,どの職業だから合わないというものではありませんのでどうぞご安心ください.
東京都 港区 田町【無敗脳ヨガ道場】辻でした.
⇒「サイバー・ヨガ 」ブログ
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