小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「内定者研修」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
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内定者研修

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2009-08-24 00:00
 今、集中してお手伝いしている会社で、内定者研修をどう進めるかというテーマがあります。昨年は一部社員が講師を努め、かなり手をかけながら資格取得などに集中して取り組んだとの事ですが、手をかけたなりの効果があったのか、そもそもの目的はどうなのかなど、反省点や課題が多々あるようです。

 会社としては内定者は4月から社員ですから、それまでにできるだけレベルアップさせたいと思うでしょうが、だからといって何でもかんでもやらせる訳にはいきません。内定者の身分はあくまで学生であり、これからの期間は人生最後の学生生活であるということにも配慮する必要があります。

 私が考えるに、内定者研修はやり過ぎてもやらな過ぎてもダメだと思っています。手をかけ過ぎたり、詰め込みすぎるとやらされ感を持ったり依存的になったりします。一方、自主性に任せすぎるとカリキュラムを消化できない、思ったレベルに到達しないといったことが起こります。

 結局は何のために行うのかという目的をはっきりさせ、それに合致するカリキュラムを設定し、カリキュラムに応じた到達レベルや目標を定めるということになります。実施目的も内定者のレベルも意識も会社ごとにまちまちでしょうから、こうすれば良いという明確な答えはなく、各社の事情に合わせて良い物を考えるしかありません。私の経験上では、あまり多くの事柄を求めず、目的は極力絞り込んだ方が効果的であったと思います。

 ずいぶん以前の話ですが、「内定者教育をやっていけば新入社員のレベルが入社前に選別でき、レベルに達しない者には別の道を考えるように仕向けなければならない」と真顔で語っている人事担当者に会ったことがあります。私は「内定者研修程度で適性不足がわかる人材をなぜ採用するのか、能力不足なら採用すべきでないし、採用したからには最後まで責任を持つべき」と大いに憤慨した経験があります。少なくとも内定者研修をそんな実施目的にだけはして欲しくないと思います。
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