小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「「聴き上手」はやっぱり得をするという話」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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「聴き上手」はやっぱり得をするという話

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み 2021-09-07 07:00

 聞いたのは少し前になりますが、40年ぶりくらいに開かれたという、ある人のクラス会の時の話です。

 

 かつてのクラスメイトの中で、自分が見て一番の出世頭だと思った人は、それなりに知名度がある文化人になっていたそうです。

 その当時は成績も中くらいで取り立てて優秀ということでもなく、目立つ人でもなかったそうで、自分の方が、成績はトップクラスでよほど優秀だったそうです。

 

 ただ、自分とこのクラスメイトでは、当時から違っていることがあったといいます。

 自分はその当時から、自分の意見を常に口に出して言い、それが良いことだと思っており、大人になってからも、相手を論破して留飲を下げるようなところがあったのだそうですが、それに対してこの元クラスメイトは、その当時から相手の話をよく聴く人で、自分もいつも話を聞いてもらっていたそうです。それも、ただ一方的に聞いているだけでなく、いろいろ質問してくれたり、相槌を打ってくれたりして、いま思えばとても話しやすく、話し相手として楽しい人だったそうです。

 今回久しぶりに会っても、それはまったく変わっていなかったといいます。

 

 自分もそれなりに人生経験を重ねてきて、自分のことを言うばかりでは賛同者はいるかもしれないが、敵もたくさん作ってしまってあまり得な人生ではないと気づいたそうです。

 そこから相手の話をできるだけよく聴くことを心がけるようになったそうですが、そんな目で、この久しぶりに会ったクラスメイトを見たとき、「ああやっぱり聴き上手は得をするのだ」と、心から思ったということでした。

 

 「人の話をよく聞きなさい」「傾聴が大事」「話し上手よりも聴き上手」など、聴く姿勢の大切さが良く言われますが、本当の意味で実践するのは、実は結構難しいことです。

 

 以前、ある会社の研修で、話し手は自分の好きなことで、なおかつ相手があまり興味の無さそうなことを一方的に話し、聴き手はひたすら相槌を打ちながら、その話を3分間聞き続けるというセッションをやったことがあります。

 

 この時、3分経ってもなかなか話が終わらない人がいるのですが、この話し手に聞くと「話を聞いてくれていると思うと、ついつい話がはずんでしまった」といい、これに対して聴き手は「3分間は結構長かった」などといいます。人間にとって、「自分の話を聴いてもらう」ということは、それほど心地よいということであり、それに対して「相手の話を聴く」ということは、それなりの忍耐が必要であるということです。

 

 いずれにしても、「聴き上手」の方が他人から好かれて敵になる人が少なく、いろいろ得をすることも多いようです。

 あらためて「聴き上手」を心がけてみると、意外に幸運が舞い込んでくるようになるかもしれません。

 

 

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