小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「「批判」「不満」を言っているのにいつの間にか同じことをしている」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
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小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
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「批判」「不満」を言っているのにいつの間にか同じことをしている

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験 2020-04-14 08:00

 社内での上司や会社への批判や不満は、どこの会社でもどの社員にも、必ず何かしらはあるものです。

 批判や不満は改善テーマにつながることでもあるので、もしもそれがまったくなかったとすれば、それは問題意識や改善意欲が少ない組織ともいえるので、あまり良いことではありません。

 

 「人の振り見て我が振り直せ」というように、他人の行動の良いところは見習い、悪いところは反面教師として改めるということは必ずありますが、特に批判を語る人たちのほとんどは、

「上司のやり方がおかしい」

「会社の対応がおかしい」

 だから

「それを反面教師にして、自分の部下にはそういうことをしないように意識している」

と言います。

 

 他人を真似するということは、何かスキルを身につけるときには近道になることがあります。スポーツで上級者と一緒に練習することで、自分の上達速度が上がったという経験をお持ちの方はたくさんいるでしょう。

 真似をする対象となるようなロールモデルが身近にいて、その人の経験した成功や失敗体験を活かせるのは効果的で望ましいことです。これは「真似をしない」という反面教師の部分でも同じです。

 

 ただ、私がいろいろな会社を見ていて思うのは、批判をしていたり不満を持っていたりして、そのことを「反面教師にしている」と言いながら、結局は同じようなことをしている人が意外に多いということです。

 

 その理由として、まず「結局はそのやり方しか知らない」ということがあります。

 そもそもロールモデルとなるような人は、人生の中でそんなにたくさん現れるものではありません。そういう中での手本には、幅の狭さや偏りが出てくるのはやむを得ないところがあります。そのことを心得て、自分の引き出しを増やすことを意識していないと、結局同じやり方をしていることがよくあります。

 

 もう一つは、「無意識でいることは反面教師にできない」ということです。

 好意的に見ていたり、反対に批判的に見ていたりすることは、どちらもそれを意識的に捉えているので、自分の行動に活かすことができますが、無意識の部分をいうのは、そもそも問題意識がありません。

 その結果、置かれた環境や周りの人に影響されて、知らず知らずのうちに同じことをしてしまいます。企業風土なども含めて、環境や周りの人の状況には、当然望ましいものもそうでないものもあります。

 

 上司や会社を批判的に見ていても、引き出しの少なさや意識不足で、いつの間にかそれに染まっていて、同じことをしている場合があります。自分では反面教師にしているつもりでも、他人から見るとそうでないこともあります。

 自分の行動は、今一度意識的に見直してみる必要があると思います。

 

 

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