上津原 章
ウエツハラ アキラグループ
成年後見制度について考える
-
私たち40歳代は、親のあらゆることに気がかかる年代でもあります。
「最近、親のお金の管理が少しずつ不安になってきている。」
といった声を、弊社のお客様からもちらほら耳にするようになりました。預金通帳や保険証券の場所が分からなくなってしまっている方もおられるようです。どの印鑑を使っているかわからないと、預金口座からお金を引き出すのも一苦労だったりします。
親がしっかりしているのはとてもありがたいことだと実感します。義母は70歳を過ぎてもお店の切り盛りをしていますが、経理伝票に書いている文字が整っていることにいつも安心します。
成年後見制度
お金の管理が難しくなってきた、大きな買い物をするときに契約書の印鑑を押すことや住所やお名前を書くことが不安になってきた、そのような時に頭に入れておきたいのが「成年後見制度」です。
後見というと後ろめたく感じるかもしれませんが、親と子どもとの関係を思い浮かべてみてください。例えば、子どもが携帯電話などの大きな買い物をするときは必ず親の同意が必要になります。生命保険の契約も、通常子どもが被保険者になるときは親が契約者になります。成年後見はこれらの親子間の立場が逆転したのにすぎません。
成年後見制度ですが、使うべきかどうかは医師の判断が入ります。また、お金の管理は後見人が着服しないように定期的にチェックする仕組みがあります。お金などを自分で管理する時よりもどかしさを感じるかもしれませんが、気持ちの面や事務的負担が軽くなる利点はあるのではないでしょうか。
注意点は?
ただ、今までできていたことができなくなることにも注意が必要です。株式投資などの元本保証のない運用をされている方は、預貯金などで安全に運用することになります。経営者だった方は他の方に経営をゆだねることになります。国家資格をお持ちの方だと、返上しなければならない資格もあります。
成年後見制度について迷っている方は、
まずは信頼できる専門家への相談をお勧めします。ファイナンシャルプランナーも種々の専門家と連携していますので、相談窓口としてお役に立てます。気になる方はいつでもご相談ください。
「ライフプランの心」のコラム
認知症の備え(2024/05/31 16:05)
インデックスファンドという名の集中投資?(2024/04/30 16:04)
相続税がかかるかどうかよりも大事なこと(2023/12/28 22:12)
デジタル周遊券を試してみました(2023/11/30 17:11)
価格の異常なつりあげ(2023/10/31 16:10)
このコラムに関連するサービス
普段から気になっている、お金の課題を解決してみませんか。
- 料金
- 無料
ファイナンシャルプランナーに相談したいけれど、どのように相談したらよいかわからない、相談料がいくら必要かわからない、といった方のための相談会です。