対象:住宅検査・測量
延べ床面積約15坪に平屋、木造軸組み住宅を建築予定です。
地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験による)の結果、深さ0.5~3mの間に不均一な自沈貫入層が観測され支持力のばらつきで不同沈下が懸念されるとのことでした。よって柱状改良工法を提案されましたが以下3つの質問があります。
1.3.3m柱状を28本立てる費用として75~6万円は妥当な価格ですか?
また、15坪平屋家屋に28本も必要なのでしょうか?
2.柱状の部材(セメントミルクと地盤を混ぜて攪拌した試料)の強度検査は、上記1の費用に含まれやってもらえますが、改良後の検査(本当に柱が良好地盤に届いているかの確認)は必要でしょうか? またその費用は?
3.柱状改良した土地を売却する場合、埋蔵物による土地評価はどうなりますか?
iezukuriさん ( 東京都 / 女性 / 52歳 )
回答:5件
地盤改良について
アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。
ご質問の件ですが、順番にお伝えしたいと思います。
まず、最初の費用とその内容ですが、柱状改良の費用は1日にどのくらいの述べのメータ数が打てるかによります。
地耐力の状況により、固化剤の内容等の違いはありますが、28本分の工事を1日で完了できる施工状況であればもう少し安くなると思います。
調査データを拝見していませんので何とも言えませんが、個人的な経験値からですと、費用的にはちょっと高めですし本数も多いような印象を受けます。
次に、改良後の検査等の件ですが、通常はあまり行っていないかと思います。
検査は可能ですが、工事は柱状が止まる地盤まで打ち込みしますので、工事中に現場で施工者の方に支持地盤まで到達しているか確認することが一番いいでしょう。
最後に、評価の点ではそれほど問題にはならないと思いますが、購入者には地盤の状況を説明しておく必要があります。
以上、ご参考になれば幸いです。
詳しい説明や個別のご相談をご希望でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。
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評価・お礼

iezukuriさん
回答ありがとうございました。
2の質問に対してのアドバイスどおり、改良工事には立会い、確認するつもりです。
家のことで有休休暇を使い果たす寸前ですが、なんとか頑張ります!
寺岡 孝
この度は私共の回答に評価を頂き、まことにありがとうございます。
私共では、工事中の現場確認も行っておりますので、宜しければご検討下さい。
詳しくはこちら⇒http://navi.nikkori-house.jp/anesisplan/tab7/free/tabid/166/Default.aspx
業者さんの牽制にもなります。
また、ご相談等がございましたら、お気軽にお問合わせ下さい。
回答専門家

- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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表面探査をしてみては
柱状改良は、建物の設計によって本数や位置が決まります。
28本が多いか少ないかは詳細を見てみないとわからないのですが、印象としては15坪の平屋
にしては多いかな、とも感じます。
N値のデータを見ないとなんとも言えませんが、表面探査試験をしてみるといいと思います。(費用は5~6万/関東の場合)
サウンディングはロッドを回転挿入する簡易試験なので、判断が曖昧な地盤には安全をみて
改良判定をだしがちです。また点の調査なので、面の支持力を判定するのが苦手です。
表面探査は、面の支持力を判定しやすいのでサウンディングで改良判定が出ても
表面探査ではOKが出る場合も多いです。
依頼する前にサウンディングデータを見せると可能性を事前に教えてくれると思います。
(OKの場合は地盤保証にも入れます)
柱状改良の改良体の検査というのは、住宅規模ではあまりやりません。
また、これまで改良工事の不具合問題は聞き及んだ事はありません。
改良後に問題があった場合に関しては、施工会社が責任を持たなくてはいけないのと
費用的な利点からもどちらかというとオーバースペック気味になるのが通例です。
埋蔵物による土地評価は、まだあまり問題にはなっていませんが下がるのではないかと
一部では言われています。
それは新たに建物を建てる場合の障害となったり、六価クロムが土壌に流出する問題など
があるからです。(現状の不動産取引の内容にはそこまで記載されていないようですが)
これに代わる改良方法として、砕石杭や発泡スチロールへの地盤置換法やシートを張り詰め
て耐力を確保する工法などもあらわれています。
費用も場合によっては安くなる事もあるので、表面探査でも改良判定が出る場合には
そうした方法も検討するといいかと思います。
評価・お礼

iezukuriさん
回答ありがとうございました。
1の回答について。表面探査については考えてみます。
3の回答について。柱状改良の場合に使用するセメント系固化材から溶出する六価クロムが問題になると読んだので、環境問題と土地評価について心配していましたが、小松原さんの回答にあったような他の方法も調べてみます。 ただ、他の方法もどこまで信じていいのか?また予算との折り合いをつけて決めます。
回答専門家

- 小松原 敬
- (神奈川県 / 建築家)
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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小林 良
建築家
4
大事なのは地耐力です。
DesignSpecの小林といいます。
まず、ご質問にお答えします。
1.今提示されている情報だけでは、一概に本数などの妥当性を示すことはできません。なぜなら、必要な本数は地耐力(地盤の強さ)によって変わるからです。今回設計されている建物がどれほどの地耐力を必要としているか、構造計算結果を確認しなければなりません。
それらの条件を抜きにして、単純に28本の費用を見た限りでは、認定工法で地盤保証がついているのであれば、妥当だと思います。そうでなければ、ちょっと高いです。
2.改良後の検査は、やるに越したことはありませんが、一般的な住宅の場合、やらないケースも多いです。
3.基本的に、柱状改良自体が土地評価を下げることはないと考えてよいでしょう。なぜなら、土地の強度を上げるための改良であって、そこに建物をたてる上で必要なものだからです。
逆に、これがあることで、評価がアップするということもありません。なぜなら、今回の地盤改良は、今回設計されている建物のための地耐力を見込んだ改良であって、場合によっては、もっと強度が必要な場合も想定されるからです。
ただし、このような地盤改良は、基礎の底面を支持する目的で施工されますので、新たにそこに建設される建物の基礎深さによっては、撤去が必要な場合も考えられます。
評価・お礼

iezukuriさん
回答ありがとうございました。
素人が質問する場合、適確な回答を得るためにどのような情報をどの程度示せばいいのかさえわからずにしてしまいます。1の質問では、データをすべて載せるわけにもいかず、予想どおりの回答ではありましたが、他の回答と合わせて読ませていただき、不当な価格ではないことだけでもわかりほっとしました。あとは地盤保証をつけてもらい対処したいと思います。

安田 和人
建築家
-
建物形状によって判断は変わりますが・・・
まず、スウェーデン式サウンディング試験は簡易的な試験とご理解ください。
地質の正確なデータが得られないので(調査する棒の先に石が当たるだけでも
正確なデータは得られません)どこまで精密なデータとして判断するかは
設計者の判断にもよりますが、かといってボーリング調査に比べると
費用は格段に抑えられます。
1の質問に対しては、私の行う場合の柱状改良費用と比べると若干高い
ように思います。
しかし、敷地の状況やその敷地に至るまでの状態、その他工事期間などによって
費用は変動します。
大きな機械が入って一度に工事を行うことができる現場と、小さめの機械を
入れて2日間かけて行う現場でも費用は大きく変わります。
極端に高いというようでもないようなので、現場の状態によっての
差額のようにも見えます。
本数に関しては、成形した15坪の建物でこちらが換算しても
24本は必要になりました。建物形状によって28本くらいにはなるかと
思います。
2の質問に対しては、最初に書いたように「支持地盤がどこにあるのか?」を
明確にするにはボーリング調査が一番適します。
しかし、ボーリングは費用がかかります。(1か所8~10万程度)
その場合はサウンディング試験の平均的支持地盤層の高さを
信じるしかありません。
深さは掘削の際の進入深さで確認できます。
3の質問については、土地の評価としては下がらないと思いますが
次に建物を計画する際に、基礎に抵触する柱状改良の頭を削らないといけない
部分も出るかと思いますので、多少施工費は上がるかも知れません。
完全に抜いてしまう必要はありません。
次の計画のことを考えると、今回の柱状改良の場所を示す図面などは
保存しておくとよいでしょう。
評価・お礼

iezukuriさん
回答ありがとうございました。
スウェーデン式サウンディング試験が簡易的な試験であることは知っていましたが、小石が当たるだけでも・・・ということまでは知りませんでした。ハウスメーカーからは、改良工事は1~2日かかると言われています。1日だと料金が下がるということには触れていませんでしたので、営業担当者にそのことを話し交渉してみようと思います。柱状の打ち込み箇所の図面、検査結果などはすべてもらい保管しておくつもりです。その他いろいろ参考になりました。

加藤 哲也
建築家
-
Re:地盤改良について
質問1への返答
1) 29.9坪・柱状改良杭55本(長さ1.6~3.6m)、費用は83万円(税抜き)
2) 16.6坪・柱状改良杭34本(長さ4.0m)、費用は82万円(税抜き)
3) 12.1坪・柱状改良杭25本(長さ3.5m)、費用は70万円(税抜き)
上記は、私がここ5年程のあいだに監理した家の記録からです。
ご質問の内容を同じように並べてみますと、
15坪・柱状改良杭28本(長さ3.3m)、施工費は75~76万円(税?)
柱状改良工法の仕様はいくつかありますので、どの仕様を選ぶかによって金額は変わります。
上記の例の工法を簡単に分けると、
1)はセメントミルクのみ注入、2)3)はセメントミルクと鋼管杭の併用。
杭径のサイズや施工場所の立地条件も金額に影響します。
本数と価格について、特に疑問に感じるところはありません。
質問2への返答
施工中の現場監理をきちんと行えば、改良後の検査は必要ないと考えます。
改良工事の施工完了報告書を出していただけるかどうか、
確認してみるのもよろしいかと思います。
その中に現場から抜き取った供試体試験の結果報告書が入っていると思います。
供試体試験とは、施工中の現場から抜き取った杭材の強度を確認する試験です。
試験費用は通常、見積もりに含まれているはずですが念のためご確認下さい。
質問3への返事
依頼主と検討中の土地を見に行くことがあります。
そのような時にあてはめて考えますと、
設計者としては2つの評価基準が思い浮かんできます。
依頼主が土地だけでなく建物も気にいって、
建物を直して住みたいと考えるならば、
杭を打った頑丈な家として、高評価。
一方、新たに建て直すと考えた場合、
柱状改良杭が地中障害物となってしまいそうならば、
それはマイナスの要因です。
以上、ご参考になれば幸いです。
よい家が建ちますよう願っております。
評価・お礼

iezukuriさん
回答ありがとうございました。
1の回答について。調査データがない質問で申し訳ありません。面積や本数だけで判断はできないとはいえ、なんとか答えてあげようという気持ちは伝わってきました。ハウスメーカーからの見積りが不当な価格ではないと思われたことだけでもよかったと思います。
2の回答について。アドバイスどおり、改良工事の施工完了報告書(供試体試験の結果報告書も含む)をもらうことにしました。

加藤 哲也
気持ちが伝わり、うれしく思います。
評価、ありがとうがざいました。
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