対象:住宅賃貸
回答:1件
共有物の変更・管理・保存について
ラバー様
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
お母様のお体の大変なご容体、心よりお見舞い申しあげます。
ご質問いただきました件ですが、お父様の持分が4分の1場合は、民法上、
お父様が賃貸に出すことはできないこととなります。
民法では、持分に応じた使用をすることができるとしていますが、
不動産の場合、共有持ち分に応じた使用が物理的にできない為、
共有物の変更・管理・保存を行うにあたって、変更は共有者全員、
管理は持分価格の過半数、保存は共有者単独と、意思決定に必要な
条件を定めています。
宅建の勉強では、賃貸借契約を管理行為としていますが、
その賃貸期間によっては変更行為として、共有者全員の同意が
必要と解される例もあったかと思います。
また、仮に短期間の賃貸借等、管理行為とみなされる場合でも
過半数の持分が必要な為、持分4分の1では賃貸はできないこととなります。
なお、共有物の使用収益方法を、収益不動産でない用途から収益不動産へ
変更する行為も、共有物の変更となり共有者全員の同意が必要とされていた
記憶があります。
意思表示が困難な場合、成年後見制度を利用することが一般的です。
家庭裁判所が選任した成年後見人が、お母様に変わって財産管理を
行うことです。
家族が成年後見人となっている場合もありますし、司法書士や
弁護士といった法律家の方がなっている場合もあり、
売買・賃貸・担保設定などの処分が、裁判所の許可や監督人の
同意を得て可能となります。
もし、そういった処分を本格的にお考えでしたら、一度、
成年後見制度を得意としている弁護士や司法書士などに
ご相談してみては如何でしょう。
大変な状況なうえ、分からないことも多いかと思いますが
このアドバイスが役立つものとなれば幸いです。
なお、ラバー様の日々のご看病とご心労をお察しします。
ご看病のお疲れが出ませんように、くれぐれもお体に気付けて
ください。
また、お母様の一日も早いご回復を心よりお祈りしております。
以上、ご参考になりましたでしょうか。
アドキャスト:http://ad-cast.co.jp/ 藤森哲也
回答専門家
- 藤森 哲也
- (不動産コンサルタント)
- 株式会社アドキャスト 代表取締役
将来必要なお金を把握せずに、家を買うのって怖くないですか?
売ってしまえば終わり・・・になりがちな不動産業界の現状に疑問を抱き、不動産購入には欠かせないお金の勉強をスタート。FP資格を取得。住宅購入に向けての資金計画、購入後の人生設計までトータルにサポートする「一生涯のパートナー」を目指しています。
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