対象:エクステリア・外構
弊社は床タイルのメーカーです。
数年前にハウスメーカー経由で岐阜の住宅に300角無釉タイルを施工してもらいました。
1度目は無釉タイルゆえ色構成として少し固まった部分に対するクレームで基準内ではありましたが貼り替え要求に対して金銭的解決をしました。
金額は50~60万円。二度と要求はしないという念書ももらいました。
最近、タイルの1辺に「ばり」があり子供が転んで怪我をしたら問題と言われています。
これも社内規格範囲でありますが現場確認しろとの要求です。
指をこすりつければ切れるかもしれませんが石化した焼き物ですから御理解頂きたいところです。
他に100件ほどのクレームがあるようですが・・・
対応しきれません。良きアドバイスをお願い致します。
元ぶたおさん ( 千葉県 / 男性 / 53歳 )
回答:2件
製造メーカーの責任は回避できないでしょう。
こんにちは。パウダーイエローの稲垣史朗です。
現在の日本ではアメリカ並みに「製造物責任法」に関する法律が明確にされています。
ご存知のように通常「PL法」と言割れているもので、平成6年に制定されていますので下記を参考にして頂ければと思います。
製造物責任法(せいぞうぶつせきにんほう)とは、製造物の欠陥により損害が生じた場合の製造業者等の損害賠償責任について定めた法規のことをいうが、形式的意義においては、上述の損害賠償責任について規定した日本の法律(平成6年法律第85号)のことをいう。1995年7月1日施行。製造物責任という用語に相当する英語の product liability (PL)から、PL法と呼ばれることがある。
損害賠償責任を追及する場合、民法の不法行為法における一般原則によれば、要件の一つとして加害者に故意・過失があったことにつき被害者側が証明責任を負う。つまり民法で損害賠償を請求する際には、被告の過失を原告が立証する必要がある。しかし多くは、過失の証明が困難であるために損害賠償を得ることが不可能になる場合があるとの問題意識から、同法で製造者の過失を要件とせず、製造物に欠陥があったことを要件とすることにより、損害賠償責任を追及しやすくした。このことに製造物責任の意義がある。
無過失責任としての製造物責任に関する扱いとしては、まず、1960年代初めのアメリカで、fault(過失)を要件としない strict liability(厳格責任)の一類型として判例で確立された。また、ヨーロッパでは製造物責任の扱いについて各国でかなりの差異があったが、その均一化を図る必要があるとして、1985年に当時のEC閣僚理事会において製造物責任に関する法律の統一に関する指令が採択され、その指令に基づき各国で製造物責任に関する立法が導入された。
日本では、本法が制定される前は、民法が過失責任の原則を採用していることを前提に、製造物に欠陥が存在することをもって製造者の過失を事実上推定する方法により被害者の救済を図ってきたが、当時のEC諸国の動向を受けて立法が検討され、本法が1994年に制定された。 (以上はウィキペディアより参照)
補足
私も今までに海外において「既製家具」のデザイン・製造・販売をしていた経験がありますが、製造者における「責任」の重さを痛感させられました。
如何なる場合までの「想定」をしなければ、製造物販と言う仕事は安易に考えると思わぬ落とし穴があります
今後の対応は、専門家の方と綿密なお打ち合わせをされることをお奨め致します。
評価・お礼

元ぶたおさん
2011/03/23 21:34御回答ありがとうございます。
弊社もPL保険には加入しています。
施主の言われるがままのハウスメーカーの担当者が弱腰だからかもしれません。
回答専門家

- 稲垣 史朗
- (神奈川県 / 店舗インテリアデザイナー)
- パウダーイエロー 代表取締役 兼 チーフデザイナー
物販(アパレル系)と美容クリニックのデザインが得意。
店舗のデザインに特化したお悩みを相談してください。デザインから現場施工まで1000件以上の経験がございます。誰に、何を、どの様に、お店を開店したらよいのか?不安な点は全てご相談に承ります。
稲垣 史朗が提供する商品・サービス

島崎 義治
建築家
-
立場や責任を明確にしておく必要があるのでは
非常に悩ましい問題です。詳しい状況もわかりませんので、中立的立場で、法廷に立って、証言するようなつもりで書いてみます。不快な気持になられるかもしれませんが、どうか、ご容赦、ご理解をお願いします。
仮に弁護士ならば、
「バリで子供がけがをしたらどうするか」と言われたら、「ifではなく、けがをした時点でその責任の所在を明確にする」と答えるのではないかと想像します。法律の世界は強くて明快です。立場や責任を明確にしておく必要があるのではないでしょうか。
その点を建築家として答えるならば、
私たちは建築主とは100件どころではない膨大な内容を共に考えながら決めています。仮にそれらを全く行っていないとすれば、100件のクレームもあり得ることですし、今回のご質問からだけでは非がどちらにあるかは見当もつかないです。
ただ、
タイルのばらつきなど現場で一度確認してもらってから施工するものですが、なされなかったのでしょうか?
バリについても「指をこすりつければ切れるかもしれませんが・・・御理解頂きたいところです。」を製作や施工の前に説明し、納得してもらうことが不可欠ではなかったでしょうか?
ハウスメーカー「経由」という意味が明確ではありませんが、御社が建築主と工事請負契約されたのでしょうか。
そうでないならば、建築主と工事請負契約を行って共に住まいづくりを進めた責任ある元請け会社が、責任を持ってどのように建築主と対応するかの判断をしなければならないのではないでしょうか。もちろん、元請け会社の申し出に従い、サブコンやメーカーとして今後も真摯に対応していただくことを望みますが、、、。
非の所在を争うならば、その当事者は建築主と元請けの工事請負業者なのではないでしょうか。そして、仮に、工事請負業者に非があるとしたら、その次の段階として今度はその非が元請けなのか、サブコンなのか、メーカーなのかを明らかにする必要が生じるのではないかと感じます。
設計図書に基づき、施工計画や施工内容を決め、製品規格や施工要領書をハウスメーカーの承認を受けて製作や施工を行っておられるならば、責任をしっかりと果たされ、大きな問題はないのではないかと思われますが、、、、。
以上が論理的、客観的に考えた結果ですが、少しでも参考にしていただければ幸いです。
補足
気になることも多々あります。
老婆心ながら
300角の大きな無釉の床タイルは岐阜のような寒冷地で問題ないのでしょうか?
バリがなくても、滑って転びやすくないですか?また、吸水率も高そうで凍害は大丈夫ですか?
専門外のことですが、
念書は非を認めたことにならないでしょうか。責任の所在を明らかにする公的文書のように感じられますが、、、、。
評価・お礼

元ぶたおさん
2011/03/23 09:30御回答ありがとうございました。
大手ハウスメーカーに納材をしています。工事は行っていません。
無釉のタイルでも吸水率は0に近く完全磁器質です。表面には何も加工はできませんが滑り抵抗値も基準をクリアーしています。念書は施主が書いたものです。
ばりの有無を工事業者が判別までして施工はしていません。指をこすりつければほぼすべての床タイルで切り傷、擦り傷はできると思います(子供が公園で転んで怪我をする場合と同じだと思いますが・・・)
問題のないレベルで製造しています。
(現在のポイント:2pt)
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