対象:ペットの医療・健康
ヨークシャテリア10歳メス
胃がんと診断されました。
胃と腸をつなぐバイパス手術を一週間ほど前にうけましたが、
いまだに水も注射器などで口にいれなければ飲みません。
ただただじっと寝ているだけです。
病院で出される栄養剤をまぜたような液体はあまり口にせず、
病院へ毎日点滴に通うかわりに自宅に連れて帰ってきました。
流動食なりなんなりを口にすることができれば
余命は数カ月だろうと医師には言われたようですが
(家族がお話をきいてきたので詳しくはわかりません)
このままでは、あっというまに衰弱してしまいそうで
かわいそうでみていられません。
アレルギーを起こす食べ物がいくつかあるのですが
この際、口にするのであれば柔らかくしてなんでもいいので
食べさせてあげてくださいと言われたようです。
牛乳、卵の黄身、犬用のチーズ、ゆでた牛肉、アイスクリーム
桃、りんごなど
いろいろなものにトライしましたが、ほとんど嫌がります。
生クリームだけは唯一、ほんの少量ですがなめました。
しかしそれも一回だけで、二度目はなめませんでした。
他に何か犬が好むような食べ物はないでしょうか?
また、今、元気がないのはただ単に術後で体力が消耗してるからなのでしょうか、
それとももうこのまま体力が回復することはないのでしょうか?
kakakoさん ( 千葉県 / 女性 / 33歳 )
回答:2件
胃癌手術後の栄養補給について
はじめましてアレス動物病院の沖田と申します。
さて、手術の状況がわからないので、どこまでやってあげるべきかというのは難しいところなのですが、このままでは食べられないことによって弱り、弱っているので食べられず、の悪循環に陥ってしまうのではないでしょうか。
私が以前、猫さんの腸腫瘍の手術を行ったとき、その猫さんははじめ食欲が全くなく、飼い主様と相談して、経鼻食道カテーテルというものを設置しました。
これはそうめんほどの細いチューブを鼻の穴から食道まで入れ(かわいそうなのですが皮膚に縫いつけ)、このチューブを介して流動食を入れて栄養補給を行いました。
種類にもよりますが、たとえば3kgのワンちゃんで、流動食が一日160ml飲ませなければいけないとなると、たとえこれを5回に分けても、一回32ml飲ませなければいけないわけで、これをすべて口からというのはおそらく無理でしょう(これが可能なら自分で飲み食いしていると思われます)。
これをチューブを使い、苦痛なく、直接食道の中に入れるという方法です。
その猫さんは2週間流動食をチューブから入れているうちに、少しずつ食べてくれるようになり、必要量食べてくれるようになった時点で、このチューブを外しました。
胃の手術の状態にもよるので、必ずしもこの手段が可能かわかりませんし、また飼い主さんの価値観によってはこのような処置を嫌う方もいらっしゃいますので、どこまでやってあげるべきかはよくよく主治医の先生とご相談の上で決められた方がよいかと思います。
ただ、今のアイスや生クリームを少しだけという路線では、遠からず限界が来てしまうのではないかと思われます。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

RE:犬の胃がん
消化管の手術後は、腸管運動が低下することがあり、食欲低下につながります。他に、麻酔が心臓、腎臓、肝臓に影響した可能性も考えられます。術後の合併症が起きていないにも関わらず食欲が出ない場合は、しばらくの間強制給餌や、食道に直接チューブを設置して流動食を入れることがあります。長期の絶食が続くと、腸管の絨毛が痩せてしまい栄養の吸収が十分にできず下痢がみられ、腸管運動も低下してしまいます。今のところ、嘔吐はみられていないようなので、強制給餌などの栄養面のサポートが必要と思われます。
また、犬が好んで食べてくれるものとしては、ささみや豚肉をゆでたものやそのゆで汁、魚(加熱したもの、塩分の少ないもの)、りんご、ジャガイモなどがあります。ただし、アレルギーや食事の変更による下痢・嘔吐には注意が必要です。
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