対象:ペットの医療・健康
アメリカ在住、6歳メス猫です。タイトルの通りです。今現在は、食欲はあり、水も適宜飲みトイレも定期的に向かいますが、便秘気味。体重の減少で、クシャミをすると腰から下がふらつくようになりました。横になっている事が多いです。今苦しませているのか、まだ望みが残されているのか悩んでいます。
昨年末から体重が落ち始め、毛も抜けるようになりました。黄疸が出たので急いで病院に行き血液検査を受けた所、
MONO/EOS/BASO/PLT/TP/ALB/ALT/ALKP/TBIL/CHOL/Naの値が高い〜非常に高い結果がでました。ステロイドと抗生物質で様子を見る事になり、1ヶ月後に再度血液検査を受けた所安定したために薬の量を徐々に減らし、最終的には薬なしの生活に戻すよう指示を受けました。
それからも体重も余り増えず、抜け毛も若干良くなったようには見えましたが、もともと横になる事の多い子でしたが、行動範囲が徐々に狭くなり、食べ物の好き嫌いが増え始めた為に、自分で定期的に腹部をマッサージがてらに触ったりして異常が無いかを確認していたつもりでした。
6月に入ってからまた体重の減少が気になったのと、左腹部にしこりを感じたので、また急いで診察に連れて行った所、触診をしてくださった先生から、腫瘍が大きすぎる事、脱水症状を起こしている事、この状態ではこの子に取ってフェアーではないので今すぐにも安楽死を、と言われました。
非常に神経質な性格のため、病院では暴れ、噛み付き先生方にも手の負えない猫です。黄疸の時に連絡したクリニックからは、診察を拒否されました。診察の度に、触診とX線を試みたのですが、猫の暴れ方が尋常ではなく、どちらも出来ない状態でした。(シェルターから引き取りました。引き取る前は飼い主に虐待されていた猫です)
その時に安楽死を選択出来なかったのは、食欲があり、おしっこ、便は定期的に(多飲多尿とは違う)排泄出来ており、目にも活力があるのが確認出来ていたからです。
補足
2010/07/20 13:52今は家族で意見が分かれており、私は、まだ何か方法が無いのかと毎日ネットで調べては高タンパクのオーガニックフードを与えてみたり、ビタミンBCEのサプリメントを少し足してみたりしています。
ただ、まだ死んで欲しくないという自分のワガママで引き延ばすのではなく、この子のQOLを一番に、たとえ命が尽きようとしているのだとしても、何よりも苦しみを可能な限り減らす手助けは出来ないものでしょうか?
nekonomammyさん ( 鹿児島県 / 女性 / 39歳 )
回答:3件
ネコさんの安楽死について
アメリカの動物病院で安楽死を勧められたということなのでしょうが、正直あまりに早い段階での安楽死の勧めで驚いております。
文化の違いというものなのかもしれませんが、私の感覚では現時点での安楽死というのは考え難いお話です。
実際に猫さんの状況を見たわけではありませんので、安楽死すべきでないと、単純にお答えすべきではないとは思いますが、少なくとも自分で食事を食べている子に対しての安楽死の勧めというのは、日本ではあまりないのではと思います。
まだ6歳の猫さんで、左腹部に大きな腫瘍というお話ですが、これは明確な診断名が出ているのでしょうか。
もし、はっきりとした病名、腫瘍は良性なのか悪性なのか、症状に本当に関与しているのか、どれくらいの寿命が期待できるのか、治療の手段は全くないのか、苦痛を伴う病気なのかなど、まず今の病状をはっきりさせることが重要なのではないでしょうか。
もし明確な上記のインフォームドコンセント(特に病名)が受けられてないのなら、一度大学病院などの高度医療施設で(あるいは、それが無理なら近隣で評判の良い別の病院で)、きちんとした診断名を出してもらってはいかがでしょう。
でなければ、のちに、「あの時もっと何かしてあげられたのでは」と、ずっと苦しむことになってしまうのではないでしょうか。
どうしても安静に検査をさせてくれないネコさんの場合は、(麻酔をかけてでの検査というのも一つの手段かと思います。
日ごろ診療をしておりますと、やはり安楽死について相談されることはあります。
人により価値観も異なりますので、何が正解というのは難しいでしょうが、判断に悩む際は人間のご家族に置き換えて考えてみてはとアドバイスしております。
6歳のネコさんですから、人間で言うと40歳くらい(私と同じくらいの年齢)の人が、腹部に腫瘍ができ、食欲にむらがあっても、一応食事ができているとします。
食欲があるから、生きる意志があるという安直な話ではないでしょうが、そのような人が身近にいて、安楽死を進めるか、どうかと考えてみてはいかがでしょう。
ご家族みなさんのそれぞれの価値観もあるとは思いますが、何だかわからないけど助けるのは難しいというあいまいな診断ではなく、やはり明確な診断をしてもらい、考えるのはそこからなのでは、という気がします。
評価・お礼

nekonomammyさん
沖田先生、丁寧なご回答をありがとうございました。心より、感謝申し上げます。
先生の回答を拝読し、もう一度診察を受けてみようと考えています。この子の為に出来る事は限られていますが、最期の時を向かえるまでは、この子と一緒に家族も精一杯の事をして、よく頑張ったね、お疲れさま、ゆっくりお休み、との思いで旅立たせる事が出来るように、家族をなんとか説得したいと思います。
回答専門家

- 沖田 将人
- (富山県 / 獣医)
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。
Re:安楽死を勧められています
はじめまして、nekonomammyさん。ひらの動物病院の平野と申します。ご返信させて頂きます。臨床獣医師としての個人的な意見です。
動物の医療では 患者さんであるワンちゃん猫ちゃん自身に、病気に対する理解・治療に対する納得が得られない事から 、『●学問的にすべき(できる)事』 『●家族としてあげたいと思う事』 『●実際にできる事』 に 『隔たり』 が生まれる場合が多くあります。
『●学問的にすべき(できる)事』 は、多くの場合、獣医師の側から発せられます。日常診療で遭遇する 『隔たり』 は、最初に、この獣医師の側が発する 『●学問的にすべき(できる)事』 と 『●家族としてしてあげたい事』 との間に生まれます。
充分な時間をかけてお話しをさせて頂き、成せる事と成せない事、得られる結果と得られない結果についてご理解頂いた上で、『●家族としてあげたい事』 が優先されるべきだと考えています。だからといって獣医師が喪失感や無力感を感じる事はありません。勿論、やる気を投げ出す事もありません。ご家族の希望のなかで、どうやってお手伝いをさせて頂けるか、どういう形でこれからのケアに参加させて頂けるかを常に考えたいと思っています。
『●家族としてしてあげたい事』 を中心にケアの方向性が決まったとしても、ワンちゃん・猫ちゃんの理解や協力が得られない獣医療では、『●実際にできる事』 との間で、更なる 『隔たり』 が生まれる事が多々あります。ご家族によっては投薬が成せない事があるかもしれません。ワンちゃんや猫ちゃんによっては、処置・治療の全てが不可能な場合もあるかと思います。
結果として、皆さまにとって大きな希望・期待であったはずの 『●家族としてしてあげたい事』 についても、変更して頂かざるを得ない事が生まれます。それは最初に期待した事とは、方向性の違うものである場合が大半かと思います。ご家族の希望と期待、苦悩と落胆のなかで、小さなfamilyの為に、ようやくたどり着いたその到達点について、一般的な是非論を以て、それを問い直す必要があるでしょうか。最終的に得られた方向性は、『●学問的にすべき(できる)事』 とは大きく乖離したものである場合もあります。それでもやはり獣医師は喪失感や無力感を感じること等なく、ご家族とともに、『その選択された結果』 に、最大限の愛情と責任感をもって臨むべきだと考えています。
補足
今回、nekonomammyさんの猫ちゃんについて、明確な病態・病因が把握できない為、学問的なアドヴァイスには及びませんが、安楽死を含む、獣医療のあるべき姿について、個人的な意見として御返信させて頂きました。臨床獣医師はいつくかの学問的な情報と技術をご提供させて頂きながら、あくまでもご家族の決定をサポートする為の存在です。国や文化の差を問うものではないと考えます。どうぞ今こそ、積極的かつ存分に獣医師を御活用頂き、最大限かつ濃密な愛情を猫ちゃんに注いであげてください。
以上、宜しくお願い致します。
評価・お礼

nekonomammyさん
平野先生、ご丁寧な回答を有り難うございました。心より感謝申し上げます。
この子がもう食べられず、息も荒く、排泄も出来ずただ苦しそうに横たわるだけの状態まで延命させる選択は自分の中にはなく、その前の状態で、このこの状態を見極めて、安楽死は選択する考えで居ます。
過去獣医師から診察を拒否されてしまう程に、普段は泣きもせず静かな子が、人格が変わったように暴れ回るという状態のため、これ以上のストレスは与えられない、もう治らないのであれば一番安心する場所でストレスかからない方法を一番に選択して今に至りましたが、もう一度、このこの為に診察を受けてみようと考えています。ありがとうございました。
回答専門家

- 平野 由夫
- (神奈川県 / 獣医)
- ひらの動物病院 病院長
獣医療の透明性と動物に優しい診療を、常に心がけています。
言葉を話す事ができない、ワンちゃんやネコちゃんの診療は、いつも身近で暮らしている皆様から、日々の生活の様子を、お伺いするところから始まります。どうぞ、皆様のパートナーについて、たくさんのお話を聞かせてください。
平野 由夫が提供する商品・サービス

水土 はなん
しつけインストラクター
6
過去の例ですが…
アニマルコミュニケーターの水土(みと)です。
ご質問に気づくのが遅くなってしまい回答が間に合うか分かりませんが、
アニマルコミュニケーションによる過去のセッションから、
参考になるかもしれない事例をお伝えしたいと思います。
先に回答なさった先生方のような医学的見地からの回答はできませんが、
すでにお空に帰ったペットさんたちの声を聞くと、
安楽死をさせようとしたときに暴れる子、
もしくは飼い主さんが安楽死を考え始めた時から活力を取り戻したように見える子は
どの子もそれを望んでいません。
これらの行動は、最期の時は自分で決める!という彼らの意思表示です。
そういう子達は死後のアニマルコミュニケーションのセッションにおいて
「イヤだって言ってたのにどうして私(ボク)の気持ちを見て見ぬ振りをしたの?!」と言います。
逆に、安楽死を決めても態度が変わらない子は、
飼い主さんの意見に同意しているケースがほとんどです。
そして、安楽死を考え始めた瞬間から様態が急変して、それをする前になくなる子は
「家族に迷惑をかける前に…」と、最後の恩返しのつもりで命のスイッチを切る子がほとんどです。
動物とはいえ、飼い主さんたちが日常的に使っている言語はきちんと理解できています。
なので、いろいろ質問してみてください。
そして「気のせい」と感じられるかもしれない彼女からの言葉を真に受けてみてください。
それが彼女の答えです。
そのときに見るべきは、目の輝き・顔の向き・言葉に反応して表現される雰囲気…等です。
ネコさんが彼女の意志によって命を燃やしきることができますように、遠く日本からお祈りしています。
評価・お礼

nekonomammyさん
水土先生、ご回答をありがとうございました。
うちの子は頑張りましたが、先日安楽死を選択し、天国に見送りました。彼女の寿命を全うし、彼女の力でその時を迎えさせてあげたいとの願いでしたが、容態が急変し、横たわる表情も疲れ切っていました。あの姿を見た時に、もうこれ以上苦しませたくないと初めて思い、決断しました。私達の子は、後者の選択をしたのだと思います。言葉がわかる、というのはその通りだと思います。そういう会話の後は、私も嬉しくなるほど『まだ頑張れる』と思わせてくれる行動を見せてくれました。彼女に出会えて本当に幸せでした。暖かい励ましのお言葉有り難うございました。
(現在のポイント:3pt)
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