賃貸保証会社の対応

ｔａｋｅｔｙａｎｍａｍさんへ

はじめまして、個別相談専門のファイナンシャル・プランナーとして活動しています、渡辺と申します。

『賃貸保証会社の人が玄関を勝手に開けたのですが、違法性はないのでしょうか？』につきまして、ご記入された内容からすると明らかな違法行為です。

ｔａｋｅｔｙａｎｍａｍさんのような被害を受けている方のことをテレビで以前放映しているところを見たことがありますが、番組内でもその行為の違法性が指摘されていました。

尚、賃貸に関してこのようなトラブルに対応してくれる専門機関がありますので、そちらでご相談していただくことをお勧めします（詳細はご自身でお調べください。）

また、万が一ということもありますので、可能ならばこのようなところにはあまり永く住み続けるのではなく、別のところに引っ越しされた方がよろしいと考えます。

以上、専門外ではありますが、ご参考にしていただけますと幸いです。
リアルビジョン 渡辺行雄

賃貸保証会社の人が賃借人の承諾を得ずに賃借人宅に無断で侵入する行為は住居侵入罪（刑法１３０条）に該当します。また、たとえ玄関を開けただけで実際に住居内に入らなくても、侵入行為の着手があったと解され、住居侵入未遂罪（刑法１３２条）が成立する可能性があります。

この点に関し、最高裁は、「他人の看守する建造物等に管理権者の意思に反して立ち入ること」を「侵入」と解する新住居権説の立場を採用しました（最判昭和58年4月8日刑集37巻3号215頁）。すなわち、たとえ賃貸人が不動産の所有者であっても、賃借人（管理権者）の意思に反して住居に入ることは「侵入」になり、住居侵入罪が成立する可能性があります。これは賃借人の独立した生活の平穏及びプライバシーを保護するという観点からも当然であると考えられます（憲法１３条）。

ところで、賃貸保証会社の人は住居管理権を有しませんから、賃貸人又は賃借人の承諾を得ずにオートロック内に無断で侵入する行為も住居侵入罪に該当する可能性があります。もっとも、事前に賃貸人の許可を得ていれば、オートロック内に入ることは問題ないと考えます。