重い方が頑丈に思います。台風が来ても吹き飛ばされそうにもありません。地震はいつ来るか判りませんが、台風は毎年来ます。その為日本の瓦屋根は重く造られています。でも地震ではそれが災いします。
1mくらいの棒が立っています。この棒は台に固定されていて、その台を揺らせば棒も一緒に揺れます。この棒の先端に1kgの錘を取り付けて揺らせばどうでしょう?何も無い時よりも大きく揺れますよね。棒が細くて弱ければ折れて倒れるかも知れません。
この事は、重い建物は軽い建物に比べ、地震の影響を大きく受ける事を示しています。同じ木造住宅でも出来るだけ軽い材料で造る方が地震には有利です。
鉄筋コンクリート造も他の構造に比べれば、格段に重く火事でも台風でもびくともしない印象を受けます。しかしこと地震に関しては重さが災いします。鉄筋コンクリート造の場合は、建物の強さは地震の力で決まります。逆に云えば法律で定められた地震に対する強さをギリギリクリアしている状態です。台風や他の外力からは余裕をもって対処出来ても地震に対しては法律で定められた基準のギリギリのラインで建てられているのが鉄筋コンクリート造です。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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また、IAU型免震住宅設計資格取得者として、免震住宅等の相談も行っています。
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