「そんなの当たり前」、「人としての基本」などと言われるのがオチでしょう。多くの人は小さい頃から親に「きちんと挨拶しなさい」と言われながら育ち、無意識のうちにそういうものだとすり込まれてきたからなのだと思います。
私は新入社員を相手に礼儀などの話をする時、なぜ挨拶が必要で大事なのかを理屈として話すようにしています。ここにすべては書けませんが、「動物にも挨拶行動があるが、それがなぜ必要か」というようなことから「挨拶が自分の当面の仕事にどうつながるか」というようなことまでの内容です。
これを話した後にマナー研修などをやると、明らかに参加者の取り組み姿勢が違います。人が行動するためには納得が必要で、納得がない行動は習慣化しませんが、今までは単に常識と言われるだけだったことを論理的に説明することでその意味を理解、納得することができ、実際の行動にもつながっていったということです。
“当たり前”として特に説明せずにいることについて、あえてその意味を調べて見直すということも、時には有意義だと思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
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