業務外でのコミュニケーション=飲み会…?
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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集
現場の事例・私の体験
2007-11-26 00:00
ただ、以前ある会社のマネージャークラスの人達をヒアリングした時、みんな口を揃えて“部下とのコミュニケーションが大事”と言い、“ではどんな方法で”と聞くと、全員が“定期的に飲み会を開く”と答えていました。コミュニケーションの場イコール飲み会という発想で、企業風土としても飲み会信仰が強い会社だったようです。そもそも飲み会にはお酒を飲めない人はあまり行かない訳で、コミュニケーション手段としてそれだけでは全くの片手落ちなのですが、その点を問うと、“では一緒に食事に行きます”とのこと。本人たちは飲み会を通じてつながりを深めたと信じているため、その発想から抜けられないようでした。
本来コミュニケーションにはいろいろな場面があるはずです。直接の業務指示、スピーチ、個人面談、日常の雑談、業務外でも共通の趣味やスポーツ、サークル活動なども考えられます。最近の若手社員は志向が多様化していますから、コミュニケーションにもいろいろな手段が必要です。飲み会に来ないからといってコミュニケーションを拒んでいるわけではなく、異なる場を欲しがっていることがとても多いのです。自分の志向や経験だけで考えず、業務内外の区別やその方法ではバランスを取った対処が必要です。私も飲み会は好きですが、手段が偏らないようにいつも肝に銘じています。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
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