以前新任リーダーの考課者研修というのをやったことがありますが、その中で“これまでの評価されるだけの立場から、メンバーの評価もする立場になる”という話をしたところ、思いのほか強いインパクトを感じたという者がいました。立場の変化を具体的に言われたことで、自分の評価が部下の処遇に直結するという重大さに気づき、初めて役割、責任が大きくなったことを実感したとのことでした。
リーダーの自覚は、結局自分への要求がレベルアップしたり、実務を通じて立場の変化を実感したり、何かが変わったと認識できないと芽生えないということです。
ですからリーダーになって具体的に何が変わるのか、周りから事例などで伝えてやることも大切です。実態として役割変化がほとんどない場合でも、現場の実務レベルで新たな役割を与える、権限委譲するなど、本人に変化を認識させることはできるはずです。
“自覚がない”と嘆くばかりでなく、周りから気付きを促すことも必要であると思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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