- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
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- 大山 充
- (シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
- 大山 充
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こんにちは!
さて、アフリカの経済大国であるナイジェリアの中央銀行は、新たに中国人民元を外貨準備通貨に加えると発表しました。
外貨準備とは、対外債務の返済、輸入代金の決済のほか、自国通貨の為替が急激に変動した場合に、貿易などの国際取引を円滑に行うために準備する資金のことです。
ご存じのように、現在、最も外貨準備を有しているのは、ダントツで中国です。
2010年末の順位では、
1位 中国 28760億ドル
2位 日本 10630億ドル
3位 ロシア 4794億ドル
となっており、長年続いた日本の1位を追い抜いてからは、「人民元」相場維持のために、加速度的にその残高が増加しています。
一方、外貨準備として保有されている通貨はといえば、
2011年3月末時点のIMFの資料によれば、
1位 米ドル 60.7%
2位 ユーロ 26.6%
3位 ポンド 4.1%
4位 円 3.8%
となっています。
つまり、世界一の外貨準備を保有している中国ではありますが、人民元自体は、国際通貨として流通している通貨ではないということです。
今回のこの動きは、中国が、基軸通貨米ドルへの不信感を高めていると共に、自国通貨を貿易通貨として、世界に広めていこうとする思惑をうかがい知ることができます。
同二国間においては、中国はナイジェリアから原油を輸入し、中国からナイジェリアへ工業製品などの輸出を行っており、2010年にはその貿易額は、75億ドルにまで達しています。
今回、ナイジェリアが外貨準備に人民元を加えることにより、上記における貿易決済通貨として、米ドルを経由しないで、人民元決済という流れを作り出していくこととなるでしょう。
今までは、東南アジアを主体に、人民元決済を増やしてきた中国ですが、今回その触手は、アフリカなどの新興国へも向かい始めました。
最近、顕著な軍拡だけでなく、経済面においても、覇権主義を目指しているといえそうです。
とはいえ、自由に通貨交換などができない状況下においては、国際通貨と認識されるには、まだまだ時間がかかるものと思われます。
さて、このように積極的な動きを見せている中国に対し、一方、アジアの先進国、我が国「日本」は、どう動いていくのか。
為替政策は、「国の根幹」にかかわる問題だけに、きちんとした戦略をもって、臨んでもらいたいものです。
それでは、今週も、穏やかな週末となりますように!
このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
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