- 伊藤 誠
- 代表取締役
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:投資相談
- 大山 充
- (シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
- 大山 充
- (シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
最新金融情報徹底解読 ★伊藤誠の特選記事★
■続く円高 効かぬ巨額介入■
~2011年11月13日、日経ヴェリタスp55より~
■■■トピック要約
為替介入が効かない理由は何か。
その答えを導き出すためには、
「そもそもなぜ円高になるのか」
を考える必要がある。
為替相場は「通貨の値段」だから、
モノやサービスと同様に需給関係で決まる。
円に対する需要が供給を上回れば円高になる。
為替介入しても、円の需要が増え続けるのなら、
円高を止めらない。
通貨に対する需要と供給を決める要因は何か。
■国際収支説
経常収支の黒字が大きくなると
海外から受け取る外貨が増え、
その外貨を売って自国通貨に替えようとする需要が
潜在的に大きくなる。
日本の場合は
ドルやユーロを売って円を買うので、円高になる
という理屈。
■購買力平価説
同じ価値を持つ商品が
米国では1ドル、日本では80円とする。
日本では長期間にわたってデフレが続いている。
デフレによって
80円の商品が75円に値下がりすれば、
ドルよりも円の方が
より多くのモノが買えることになり、
円の価値が上昇する。
そのため円買いが増え、円高になってしまう。
■期待収益率説
投資家がどの通貨に投資するのが得だ
と判断するかで決まると考える。
期待収益率を決める最大の要因は金利差だ。
もしドルのほうが円よりも金利が高いと、
為替レートが変わらなければドルに投資したほうが
期待収益率が高くなるためドル高となる。
ここでも、日本のデフレが影響する。
日米ともにほとんど0金利のため、
デフレである日本のほうが実質金利が高くなり、
円高になるという説。
■■■
円高と円安。
学者やエコノミストによって意見はバラバラです。
しかし、ここ数十年、円高・ドル安であった
という過去の事実は事実です。
この過去の事実が、上記のような理由であれば、
今後未来はどうなるか
ということを予想すれば良いことになります。
「為替相場は通貨の値段だから、
モノやサービスと同様に需要と供給の関係で決まる」
ということはまちがいないでしょう。
ということは、円の需要が供給を上回って
円高・ドル安になっているということです。
確かに、今金利の低い米ドルを購入する理由が
見当たりません。
ユーロも金利が低く、危険状態なので
ユーロを購入する理由が見当たりません。
逆に言うと、その通貨を購入したくなる理由があれば
「円安・その通貨高」になります。
日本人は米ドルに対して円高だ、円安だと言いますが、
他の通貨に対しても円高・円安を見極めなければ
見誤ってしまいます。
分かり易い方法は米ドル・ユーロ・円の
強さとその順位を意識することです。
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