- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
突然の竜巻のように[高校留学]を根こそぎにしたコロナパンデミック。
【「パンデミックのカナダ高校留学」- 3月からの時系列で描く大混乱】で、最初からのパニックぶりについて書きました。
どれだけ嘘をつかれたか知れないエージェントに未だ頼るMental Setから抜け出せず、カナダからの正確な情報より留学中の子供からの噂話、ホストファミリーからの根拠のない話を信じようと必死になり、次の一歩へと動く絶好のチャンスを逃してしまった高校留学生親子は相当の数に上ると思います。
*すでに賢明な決断をし、新たな道を歩き出した元高校留学生のみなさんもずいぶんいますよ。
早急な決断は、今後の歩みにも大きなAdvantageとなること間違いなしです。
カナダクラブから大応援中です。
「学校からのオンライン授業が始まった!」とぬか喜びも束の間、お粗末な内容と学校からのケアのなさに徐々に高まった不安感がほぼクライマックスに達しようとしている6月だと危惧しています。
【「カナダ高校からオンライン授業のメールが届いた!」と喜ぶのはちょっと待って!】
命綱のように頼っていたカナダ高校からのオンライン授業もそろそろ終了。
じゃ。
次には何が起こる?
誰がどう指示してくれる?
どうしたらいい?
と、パニック心理が日増しに増強されている6月だと思います。
カナダの高校はもうすぐ夏休み。
先生も教育委員会も夏休みはきっちり楽しみます。
パンデミックで帰国した留学生のことよりも、自分たちの夏休みが大切。
ここから2ヶ月間、連絡もほぼなくなります。
さて。
ここまでずるずる頼りにもならないエージェントや、カナダの高校を信じ続けたのには、実は、大きな心理的原因があることに気がついていますか。
それらを取っ払うことで、出遅れてしまった一歩を踏み出せるよう、カナダの科学に基づいたPsychologyからお話します。
思い当たったら、一日でも早く、どこにもたどりつけないこの心理状態から抜け出して下さい。
1.Mental Setと呼ばれる心理状態から脱出
今回のコロナパンデミックは、今を生きる私達がかつて経験も想像すらしたことのない一大時件です。
そこで発生した問題(高校留学消滅はその見事な一例)を解決するには、全く新しい考え方が必要です。
しかし、高校留学生親子の中には、旧態依然たる考えに取り憑かれ、どんな情報を聞いても、どんな解決法をアドバイスされても、やっぱりパンデミック以前の過去の考えに戻って行ったケースが非常に多かったです。
「エージェントに任せていれば大丈夫」
ほとんどのエージェントは閉鎖していますよ。 連絡の取れないエージェントも多いです。
留学生が一気に消えた後でも、エージェントが機能しているはずとのMental Setですね。
「カナダの高校が面倒をみてくれるはず」
パンデミック下のカナダは、自国の生徒の教育をどうするかに集中しています。
英語の不自由な留学生のための解決法などは考えてもいません。
税金を払っているわけでもなく、永住権を持っているわけでもない外国人の未成年の立ち位置を、新しい目線で考えることが出来なかったMental Setです。
パンデミック以前の「思い込み」「アプローチ」は、特に潰れてしまった高校留学には全く通用しません。
2.Confirmation Bias と呼ばれる心理状態から脱出
「大変!これからどうしたらいい?」
「高校留学挫折し落ち込んでいる子供を助けるにはどんな解決方法がある?」と正確な判断をしようとする親には、すべての必要な情報を分析することが欠かせません。
3月4月の段階では、留学生を繋ぎ止めようと必死だったエージェントからの良いとこ取りのPositiveすぎる情報も届いたいたと思います。
カナダ高校の留学プログラムからも、薄っぺらいながら何とかなるのではと思わせるようなお知らせが来ていたと思います。
その反面、カナダ政府からの発表、メデイアからの情報などもふんだんにありました。
私もカナダから出来るだけ正確でリアルタイムの情報をとコラムで発信して来ました。
高校留学生親子は、果たしてすべての情報を分析したでしょうか?
大いに疑問です。
「絶対カナダに戻る」と言う子供のいる親は、カナダからのPositiveな情報のうち、自分たちに都合のいい情報のみを拾い、「9月には大丈夫。戻れる。単位もくれるし、卒業も出来る。」と自分たちを納得させて来ませんでしたか?
ご相談にもずいぶん対応しましたが、自分たちの思い込んでいるPositiveな情報のみを信じたい余り、カナダ政府やメデイアからの情報には目をつぶってしまいませんでしたか?
これがConfirmation Biasと呼ばれ、深刻な問題解決への大きな障害となる心理状況です。
多くの親子に手を差し伸べようとしましたが、「ぬかに釘」のような手応えを感じることも多かったです。
「カナダからの情報はありがたいですが、うちの子は別だと思います。」とのConfirmation Biasです。
中には、「本当に高校留学はそんなひどい状況だったんですか?」
と、統計の数字にまでも疑いをはさむ方がいたことには、まるでConfirmation Biasを説明する心理学の教科書を読んでいるような錯覚に陥りました。
「大丈夫、9月からも高校留学を続けて下さい、」の答えだけを求める相談だったのでしょう。
They think most critically about results they dislike.
「自分たちが期待していない答えには、非常に批判的」
これがConfirmation Biasの典型的な行動パターンです。
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Mental Set, Confirmation Biasから一日も早く抜け出して下さい。
すべての情報を正確、客観的に判断し、元留学生が新たなNew Normal世界に向かって歩き出せるように。
それぞれの生徒について、今ベストのルート、そしてそこに至る手順などの提案も喜んでお手伝い致します。
カナダクラブにて、すでに未来を見ながら前に進んでいる元留学生の目は日増しに生き生きして来ていますよ。
New Normal世界の先駆者ですね。
貴重な凄まじい体験をした若者たちですから。
大声援を送りたいです。
ご相談はこちら。
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このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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