育児ストレス - 毎日のつらさ - 専門家プロファイル

松山真己
心の健康と美の研究所Calix 代表カウンセラー
東京都
臨床心理カウンセラー/パーソナルコーチ

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対象:心と体の不調

茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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育児ストレス

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産前と産後では夫への感情や夫婦関係が変わってしまったという方は多いのではないでしょうか?産前は、すごく仲が良くてよく一緒に出掛けたし夫婦のコミュニケーションもしっかりとれていたはずなのに・・・。産後は、なぜか夫へのイライラが増殖していくばかりで、夫に対して「死ねばいいのに」とさえ思ってしまうことがある。

・・・そんな新米ママ達の本音も聴こえてきます。

 

新米ママ達は、慣れない育児で肉体的にも精神的にも余裕がないのです。

出産後のホルモンバランスの大きな変化に加え、育児のため常に寝不足で疲労がたまっているので感情面では許容範囲が狭くなりイライラしやすくもなるのです。また、はじめての育児ということで、拘りや強い責任感から頑張りすぎてしまうといった傾向もあります。

その結果、精神的に追い詰められ「私こんなに頑張っているのに誰も助けてくれない」「周囲に自分の大変さや辛さをわかって貰えない」という思いでいっぱいになってしまうことも・・・。新米ママは、体も心もボロボロになりながらストレスを抱え孤独とも戦っているわけです。

 

本来、こういうとき一番頼りにしたいのが夫!しかし多くの場合、その夫たちは全く役に立たちません。ここで留意しておきたいのは、妻がママになるのと夫がパパになるのとでは、かなりの時差と意識に温度差があるということです。女性は妊娠出産を経験して、母乳がでるようになるなど、体に大きな変化が起きるのですが男性の体は何も変わらないのです。夫が自分と同じ土俵に立っていないため話が伝わらないといった苛立ちを覚えることも度々あるのではないでしょうか。

 

「私がこんなに大変なのに、なんでこいつ(夫)は同じ親なのに、こんなに変わらないでいられるの!?」と、新米ママは呑気な夫に苛立ち、秘かに殺意に似たような感情を抱くというのも頷けますね。

 

こういった状態は産後クライシスと呼ばれ、まさに産後に発生する危機なんです。主な要因としては“肉体的なストレス”“精神的なストレス”“夫とのコミュニケーション不足”があげられるのですが・・・

実は、この「産後クライシス」によって精神的なバランスを崩してしまうというママも多いのです。 そこで、この危機を乗り越えるためにはどうすればいいのか?実際に新米ママ達が抱えている育児ストレスを分析しながら、夫との関係をよりよく保つための方法をお伝えしたいと思います。

 

◎ ママが抱える育児ストレスと夫への不満

<肉体的なストレス>

・出産時の傷が完全に回復していない辛さ

→ 産後、避けた会陰や後陣痛に肩こり、腰痛腱鞘炎といった痛みに苦しんでいる時期でも容赦なく育児に追われます。どこも痛くない夫に腹立たしさを感じます。

 

・妊娠出産によるホルモンバランスの変化と自律神経の乱れ

→ 妊娠中は女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌量が増えるのですが、出産後は母性ホルモンの「プロラクチン」という母乳の分泌を促すホルモンの分泌量が増えます。この急激なホルモンバランスの変化で自律神経の乱れや体にもいろいろな不調が生じるのです。また産後、女性ホルモンよりも母性ホルモンのほうがが優先される期間(1~2年間)は「夫に触れられたくない」という思いが強くなりHも気が進まず、夫に冷たくなる時期です。正直、夫に構っている余裕はないという気持ちです。

 

・慣れない育児による肉体的疲労

→ 生後半年は、誤飲、SIDSに凄く神経を使いほとんど寝られなかったり、子供が泣くたびにあやしたり寝かしつけるのは大変です。寝不足で体力の限界と精神状態の危うさを感じます。また外出時に子供をベビーカーに乗せると泣かれ、抱っこしなくてはいけないとき、重いし疲れますよね。その他、授乳初期のおっぱい地獄(母乳があまり出ない時の苦労)や、夫の帰りが遅い時、独りで子供にご飯を食べさせてお風呂に入れるのも重労働です。

 

 

<精神的なストレス>

・自由な時間が全くない。

→ お風呂にもゆっくり入れない。子供がグズルと買い物もゆっくりできない。家事が出来ない(足元にくっついて来て動けない、阻止するとギャンギャンなく)、部屋がいつも散らかっている。誰かに預けても、申し訳ない気持ちになる

 

・自己嫌悪感にさいなまれる

→ 少しのことでイラッとしてしまう自分にこんなに小さい人間なのかとがっかりする。

毎日子供と二人でいるのがつらい、親なのに育児を辛いと感じる自分ってどうなの?と悲しくなる。子供への話しかけが大事だと言われるが、一人でずっとしゃべっているのが虚しいと感じる。

 

・自分が子供だった頃へのフラッシュバック

→ 突然、自分自身の生育環境と自分の母親に対しての不満を思い出し、自由で恵まれている我が子への嫉妬といった感情が湧いてくることがあります。その感情は一時的なもので持続しません。

 

 

<夫に対しての不満>

・私は子供を産んで仕事のキャリアを諦めなければならなくなったのに夫はそのまま

・私はこんなに眠れないのに夫は8時間もぐっすり眠っている

・私は分からなかった育児を勉強しながら対応しているのに夫は指示待ちで

自ら考えようともしない

・私は子供のことを最優先に考えているのに夫は自分のことが一番である

・私は母乳のためお酒を飲めないのに夫は飲んでいる

・私は息抜きにコーヒーを飲みに行くこともできないのに夫は昼休み好きにできる

・私はトイレにも自分のタイミングで行けないのに夫は好きなタイミングでトイレに行ける

・私は食事もまともにとれない状態なのに夫は誰にも邪魔されずに温かい食事がとれる

 

どうでしょう、新米ママの夫に対する不満やストレスは、まだまだ出てきそうですね。

勿論、夫側にも不満やストレスはあると思います。

・妻が子供にかかりっきりになって自分に構ってくれない。

・仕事で疲れているのに、帰ってきてもいたわりや感謝を感じられない

・何をしても文句ばかり言われる。

・子供を産んでから妻の態度が豹変してしまった・・・など、

 

しかしママ達からしたら「なに言っているの?自分のことばっかり」という反発が聞こえてきそうです。 ここでママ達の<肉体的なストレス><精神的ストレス><夫に対しての不満>をよくみてみると、共通した意識がみえてきます。それは「私一人で頑張っている」「二人の子供なのに私だけが苦労している」というものです。

 

イクメンプロジェクトを立ち上げている厚生労働省の2016年度の調査(※1)によると、男性の育児休業取得率は、3.16%とのこと。(女性の育児休業取得率は、81.8%)2020年度には13%に上げることを目標に掲げ、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)の実現に取り組んでいるということなのですが、実際の育児状況からわかるように、まだまだ「イクメン」の一般化は難しいというのが現状なのです。

(※1)厚生労働省「育MEN イクメンプロジェクト」ホームページ

 

ではこの育児ストレスや夫への不満とどう向き合ったらいいのか?

育児からは逃れられないし、一時、自分の時間を持ってストレスを発散したとしてもまた現実は戻ってきます。つまり育児ストレスからは逃れられないわけです。そんな中で、どうすればストレスを軽減することが出来るのか?これは「5つの解消法」でご紹介しています。

少しでもママのストレスの軽減に役立てばと思います。

 

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