この違いは何かと考えると、自己主張の中に相手側の視点が考慮されているかどうかにかかっているように思います。お互いにWin-Winの関係を作れる内容なのかということです。
最近、一方的に自分の都合だけ主張する人が増えているように思います。クレイマーやモンスター○○と言われるような人たちは典型ですが、会社の中でも自身や自部門がメリットを得るために、他にシワ寄せを求めてくるようなケースが結構あります。「自分たちはギリギリまで頑張っているから、そっちが何とかすべきだ」などと言ってくることが多いですが、たいがい相手側の仕事の状況などはよく理解しておらず、一方的な話のことがほとんどです。
もちろん対決姿勢で徹底的に自分たちの主張を展開するような交渉が必要な場合もありますが、同じ組織やチーム内での意見交換はそうではありません。やはり相手の立場を知り、お互いにメリットがある話にしなければ、“自己主張”は単にチームワークを悪くするだけの“自分勝手”になってしまうのではないかと思います。
ただこれも、他人のことまで考える余裕がどんどん無くなってきているということが、一番の問題なのかもしれません。
このコラムの執筆専門家

- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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