- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
最新メンタルトレーニングでストレス&うつ一刀両断!無敗脳ヨガ道場の辻です。
結局、ヨガや脳のトレーニングでもそうなのですが、トレーニングそのものの時間自体は、1日のうちで1時間~1時間半ほどです。
そう考えますと、トレーニング以外の日常生活での意識の持ち方がメンタルの安定にとって重要になってきます。
本番でのパフォーマンス発揮がうまくいかないのは、うまくいくかどうかなど、過去の失敗体験や未来への不安から脳と体が委縮するために起こってくる現象だと推測されています。
その状態では、心が過去と未来に引きずられてしまっている状態であり、例え、その場で呼吸法やイメージ技法を用いて、一時的にメンタルコントロールできたとしましても非常にもろい状態といえます。
それは、競技現場では、観客のブーイングや、天候の変化、選手とのぶつかり合いなど、メンタルを不安定にさせる要因がそこらじゅうに転がっているからです。
その度に、呼吸法をして、良いイメージを持って、ポジティブな言葉を自分に言い聞かせて…etc
…ということでは、今度は、競技そのものへの集中力が低下していってしまいます。
それに、メンタルコントロールに時間が割けるのは、ゴルフやアーチェリーなどの静的なスポーツのみであり、サッカーや格闘技などのコンタクトスポーツではほぼ不可能に近いといえます。
そこで、やはり重要になってくるのが、
どのようなことが起きても、その現象に対して心が引きずられない、心のつくりかたです。
これは、日常生活で、つくっていくことが可能です。
例えば、電車に乗っていて、誰かに足を踏まれた場合、足を踏まれたという事実だけを残し、それに対して、自分自身が良い・悪いの評価や判断を下さないというトレーニングです。
足を踏まれても、脳自体は、その事実に対して、怒りの感情を出すことはありません。
怒りの感情を出しているのは、足を踏まれた後のその人自身の捉え方です。
逆に、足を踏まれることで運気が上がるという教育をされていたらどうでしょうか?
皆さん、足を踏まれた瞬間に一様に喜ぶと思います。
これは、足を踏まれることが良いことだと、その人自身が捉えた結果です。
どんな現象でも、その現象自体ではなく、その現象に対して下された各個人の判断基準によってその後、表出される喜怒哀楽が変化していきます。
つまり、
普段から、様々な現象が起きてもそれに引きずられない心をつくっておけば、常に心が安定し、メンタルコントロール自体が必要なくなってくるということです。
この心が出来上がると、上司やお客さんに何を言われても淡々と仕事ができるようになります。
そして、感情的になることなく、言われた事実に対して、改善していくことが可能になってきます。
心のつくりかたとは、脳の神経ネットワークの構築のことです。
脳の神経は、トレーニングにより、枝のように伸びていきます。
つまり、日々の日常生活での意識の持ち方一つで、枝がどんどん伸びていき、神経が密になり、
結果、「今ここ」に集中するための脳の神経ネットワークが強化されていくというわけです。
本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
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