- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
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対象:お金と資産の運用
こんにちは!
さて、前回は国民年金の納付率を取り上げましたが、今回は公的年金の運用について、注目してみたいと思います。
現在、公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、先般、2012年度の運用成績を発表しました。
それによると、運用利回りが10.23%、運用益が11兆2222億円と、いずれも過去最高を更新しました。
好調だった要因として、昨年11月からの日本国内での株高・円安を受けて、特に国内株式が3.3兆円、外国株式が3.8兆円と大幅な黒字となったことが挙げられます。
結果、今年3月末の運用資産残高は、120兆4653億円となり、前年同月比で6兆8541億円の増加となっています。
公的年金の保険料収入が先細り、受給者が拡大する中、年金積立金は、毎年取り崩しを余儀なくされています。
今後、最低でも年5-6兆円程度の取り崩しが必要とされているため、それ以下の運用益では、年々積立金原資が目減りしていくこととなります。
その意味においては、昨年の運用益拡大は大きかったと言えます。
ちなみに、2013年度に入り、GPIFでは、運用の資産構成割合を変更しました。
今まで67%だった国内債券への投資割合を60%に引き下げ、その分国内株式を1%増の12%に、外国株式・債券を6%増やし23%としています。
より高い運用益を求めて、「リスク」をとって、「リターン」を高める運用へとシフトしたわけです。
とはいえ、株式への投資割合は、主要国の年金基金のいまだ半分以下です。
従って、今後ますます年金財政が厳しくなっていく中、日本においても、徐々に「リスク資産」へのシフトが加速していくことになると思います。
保守的な運用を続けてきた公的年金積立金も、ついに“リスクテイク”に舵を切り始めました。
個人の資産運用も、そろそろ「分散投資」を真剣に考える必要があるようです。
それでは、今週も良き日をお過ごしください!
このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
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